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27. レンダリング Arnoldのマテリアル
Arnoldの基本的なマテリアル「StandardSurface」を使用してキャラクターの質感設定を行います。
こんにちは。
このビデオでは、Arnoldの基本的なマテリアルstandard surfaceを使用してキャラクターの質感設定を行います。
まず、レンダラーがArnoldになっていることを確認します。
F10キーまたはツールバーからレンダリング設定を開きます。
こちらの、「レンダラー」の項目がArnoldになっていれば大丈夫です。
メニューバーから Arnold > Help > About MAXtoAで、バージョンを確認できます。
ArnoldがArnoldのレンダラーそのもの、MAXtoA はArnoldを3ds Maxで扱うためのプラグインです。
それぞれにバージョンがあるので確認しましょう。
こちらのProduct VersionがMaxtoAのバージョン、こちらがArnoldのバージョンを表しています。
今回は、最新版のArnold 6.2 を使って解説していきます。
ライトとスフィアを並べたシーンを用意しました。
スフィアにはデフォルトのStandard Surfaceマテリアルをアサインしています。
ライティングやレンダリングについては次回以降の動画で解説しますが、
マテリアルのパラメーターの効果がわかりやすいように、レンダリングしながら確認していきましょう。
メニューバーのArnoldから、Arnold renderview を開きます。
こちらのアイコンを押して、IPRレンダーをオンにしておきます
standard surfaceにはたくさんのパラメーターがありますが、今回は、よく使用する項目に触れていきたいと思います。
まずBaseの項目を触っていきます。
こちらの数値を変更すると、Base colorの項目全体の影響度を変更することができます。項目内の影響度を一括で変更できます。
基本的には1にしておきましょう。
こちらのBase colorでマテリアルの色を変更できます。カラーのテクスチャーを貼る場合はこちらに貼ります。
続いてspecularの項目を見てみましょう。
数値で、反射光の明るさを変えることができます。
低くするほど反射光は減っていきます。
Specular colorでは、反射光の色を変えることができます。
基本的にはモノクロで使用しますが、金属の場合は色味を追加することもあります。
roughnessでは反射の光沢の硬さを調整できます。
数値を0にすると光沢は固く、つるつるとした質感になり、
数値をあげると光沢はぼけていき、さらさらな質感になります。
metalnessを使用すると金属の鏡面反射を表現できます。
基本的には金属なら1、金属でないなら0、として中間の数値は使いません。
次はTransmissionで、ガラスや水などの透明度のあるマテリアルを設定していきます。
数値で表面の透明度を変更できます。数値が上がるほど透明度が増して、
1にすると表面が完全に透明になり、Base colorの設定の影響が無くなります。
また、metalnessが1の場合は透明度の影響は受けません。
colorでは透過する色を変更し、色ガラスの様な見た目にできます。
specularの項目のroughnessとIORはTransmissionにも共通で適用されます。
roughnessを上げると、透過する像がボケてすりガラスのようになります。
IORは屈折率のことで、水なら1.33、ガラスなら1.5くらいと、再現したい質感によって異なります。
Subsurfaceは、人の肌やろうそくの様に、光を透過する半透明の質感を表現する際に使用します。
Subsurfaceを使用する際は基本的に数値を1にします。
数値を1にするとBaseColorの影響が無くなります。
ですので、肌のテクスチャーなどはBaseのColorではなくSubsurface Colorに貼ります。
Radiusは透ける先、肌なら血管や筋肉の層の色にします。xが赤、yが緑、zが青を表しています
明度が明るいほど透けやすく暗いほど透けにくくなります。
Scaleは光が入射してから反射するまでの距離で、
数値が大きくなるほど半透明感が増します。
ご紹介した項目を調整し、プラスチック、金属、ガラス、肌の質感を再現してみました。
このようにArnoldでは一つのマテリアルで、様々な質感を表現することができます。
ではキャラクターのマテリアルの設定をしていきましょう。
まずはジャケットを例に設定します。
外部のソフトで作成したマップを、それぞれの項目に貼っていきます。
colorのマップはBaseのColorに貼ります。
パラメータの横のボタンを押してビットマップを選択、イメージのパスを選択します。
続いてroughnessにも同様にマップを貼っていきます。
roughnessのようにパラメータが数値の項目にマップを貼る場合、ガンマ補正を無効にする必要があります。
ガンマ補正を無効にすると、画像に記録された数値情報がそのまま入力されます。
イメージのパスを設定するときに、左下のガンマの項目から、「無効にする」のチェックをオンにしておきます。
次に、Normalマップを設定していきます。
Normalマップを貼るときは、Normalマップ用のノードを間に挟む必要があります。
マテリアル/マップブラウザから、NormalMapのノードを追加します
このNormalMapは2Dの画像を3Dの凹凸情報に変換するユーティリティです。
Inputに使いたいNormalマップを設定します。
Normalmapも数値のパラメータなので、ガンマ補正は無効にしておきます。
これをジャケットのマテリアルの、Normalにつなぎましょう。
一通りマップを貼り終えたので、ほかのパーツのマテリアルの設定をしていきます。
目のレンズのIORなど、マップを使用しない項目は手動で調整します。
これでキャラクターのマテリアルが完成しました。
Arnoldのマテリアルについての基本的な説明は以上になります。
データダウンロード
※シーンデータの作成は「3ds Max 2021」と「3ds Max 2022」を使用しています。
「1. 基本操作 インターフェース概要」から「15. 番外編 スペースワープオブジェクトとワールド空間モディファイヤ」までは3ds Max 2021で作成しています。
「16. リギング Bipedの作成」からは3ds Max 2022で作成しています。
・ダウンロードしたデータは学習用として個人で使用することができます。
・各種ネットワークやメディアを用いてデータ(改変前及び改変後)を2次配布することは、営利目的、個人使用に関わらず禁止いたします。
・非営利目的の場合に限り、本データ(改変前及び改変後)を使用した制作物(静止画、動画等)を各種ネットワークやメディアを通して公開することができます。
あくまで自己責任においての使用をお願いいたします。
https://jetstudio.jp/
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*上記価格は年間契約の場合の1ヶ月あたりのオートデスク希望小売価格(税込)です。