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18. リギング スキニング

作成したBipedやボーンに追従してモデルが変形するよう、スキニングを行います。


こんにちは。
このビデオでは作成したBipedやボーンに追従してモデルが変形するよう、スキニングを行います。

シンプルな髪のモデルとボーンを用意しましたので、このモデルにスキニングをしてみたいと思います。ボーンはボックス表示にしてあります。
スキニングをするには、モデルにスキンモディファイヤを追加する必要があります。
髪のモデルを選択して、スキンモディファイヤを追加します。

次に、追加したスキンモディファイヤのパラメータから、ボーンの追加ボタンを押します。
追加するボーンの選択画面が出てきますので、スキンに関係ないエンドのボーン以外をすべて追加します。
すると、スキンのパラメータに、ボーンを追加することができました。
この状態でボーンを動かしてみますと、それに合わせてオブジェクトが変形します。

続いてスキンウェイトの調整をしていきます。

スキンモディファイヤのパラメータには、スキニングをする際に必要なツールがそろっています。

スキンの調整には、まず、エンベロープを使用します。エンベロープを使用することで、大雑把にウェイトの調整をすることができます。
スキンのパラメータの、[エンベロープを編集]を実行します。
次に、編集したい部分のボーンを選択すると、このような、カプセル状のエンベロープが表示されます。
赤から青のグラデーションで、選択しているボーンのウェイトがどこに割り当てられているかが確認できます。
AltキーとXキーを押して、モデルをシースルー表示にしておくと、グラデーションが見やすいです。
一番赤くなっている所がウェイトの値が1、グレーになっている所がウェイトの値が0になっていることを表します。
1になっていると、そのボーンに完全についてくるという意味になります。すべての頂点は、必ずどこかのボーンにウェイトが割り振られ、その合計値は1になります。
エンベロープの頂点を移動させることで、エンベロープの大きさが変わり、ウェイトの調整ができます。
内側のカプセルの中のウェイトは1、そこから外側のカプセルの範囲に向かってフォールオフしていきます。

隣の影響を与えたくないオブジェクトにまで影響してしまっています。
パラメータの、頂点のチェックボックスをオンにしますと、頂点の選択ができるようになります。
グロー機能を使って頂点を選択して、ウェイトプロパティにある[選択された頂点を除外]を押します。
これで、隣の髪に影響しなくなりました。

エンベロープで大体の調整が終わったら、頂点ごとにさらに細かく調整することもできます。
スキンモディファイヤのこちらのアイコンから、[ウェイトツール]を起動します。

頂点を選択すると、ウェイトが割り振られているボーンがウェイトツールに表示されます。
ボーン名をクリックすることで、そのボーンが選択できます。
0から1の数字で、選択した頂点にウェイト値を与えられます。
こちらの+、-ボタンで、0.05ずつウェイトを調整できます。
一度ウェイトモードで頂点のウェイトを調整しますと、エンベロープの影響を受けなくなります。

スキンのミラー方法についてご説明します。

キャラクターの靴が、ミラーのオブジェクトになっているので、こちらを使って説明いたします。
右側の靴のスキンを、左側の靴にも移したいと思います。右側の靴のウェイトは正しい状態ですが、左側の靴はウェイトがうまく割り振られていない状態になっています。
スキンのパラメータから、[ミラーモード]をオンにします。
ミラーモードをオンにすると、シンメトリになっている部分の、右側が青、左側が緑の頂点になっているのがわかると思います。
この状態で、[青から緑の頂点へ貼り付け]を実行しますと、左側の靴に、スキンがミラー出来ます。ミラーが正しくできると、このように色の表示が変わります。
左側の靴のボーンを動かしてみると、右側の靴と同じウェイトになっていることがわかります。
ちなみに、こちらの[青から緑のボーンへ貼り付け]は、頂点ウェイトではなくエンベロープの形状のみをコピーするボタンなります。

ディティールが細かいモデルや、ジャケットなどの裏表でメッシュが重なっているモデルは直接編集するのが大変なので、
こちらのような、ウェイト調整用のローモデルを作成すると早く綺麗にウェイトがつけられます。

ローモデルで、事前にスキンのモディファイヤを入れてウェイト調整をし、ハイモデルにはモディファイヤが何も入っていない状態にしてあります。

ローモデルからハイモデルにスキンを転送するには、スキンラップモディファイヤを使用します。
ハイモデルの方にスキンラップモディファイヤを追加します。
パラメータの[追加]をクリックしてから、ローモデルをクリックしますと、スキンラップ用のオブジェクトとして割り当てができます。
これで、bipedを動かしてみますと、このように、スキンが転送されていることがわかります。
変形方法や、フォールオフなどを変更して調整をして、綺麗に変形するように適宜パラメータの調整をします。
あらかじめ腕を曲げるアニメーションなどを入れていると、違いが分かりやすく調整しやすいです。
今回は、面変形にし、フォールオフは1にしておきます。

パラメータの調整が終わったら、[スキンに変換]を押すと、スキンモディファイヤに変換できます。
スキンラップのモディファイヤは、必要ないので削除して大丈夫です。


スキニングについての基本的な説明は以上になります。

データダウンロード

※シーンデータの作成は「3ds Max 2021」と「3ds Max 2022」を使用しています。
「1. 基本操作 インターフェース概要」から「15. 番外編 スペースワープオブジェクトとワールド空間モディファイヤ」までは3ds Max 2021で作成しています。
「16. リギング Bipedの作成」からは3ds Max 2022で作成しています。

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株式会社ジェットスタジオ

監修:株式会社ジェットスタジオ 赤崎弘幸
制作:株式会社ジェットスタジオ 稲葉麻友・小原孝介

ジェットスタジオは2001年にスタートしたCGプロダクションです。設立以来、ゲーム、パチンコ、映画、CM等で使用される様々な3DCGコンテンツを時代に先駆けた新しい技術や表現方法を使って開発しています。2011年にはベトナムのホーチミン市に「JET STUDIO VIETNAM」を、2018年にはロサンゼルスに「JET STUDIO U.S.A.」を設立し、グローバル × クリエイティブという新たなビジネスモデルに挑戦しています。
同社のダンジョンゲーム『AKAPAN NITE(アカパンナイト)』の制作でも3ds Maxが使用されています。
https://akapannite.com/

HP:http://jetstudio.jp/

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