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8. モデリング ポリゴンモデリング①

3ds Maxのポリゴンモデリングについてキャラクターを作成しながら解説します。「ポリゴン編集」モディファイヤを中心に、左右対称な形状をを効率よく作成する「シンメトリ」についてもご紹介します。


こんにちは。
このビデオでは3ds Maxのポリゴンモデリングについてキャラクターを作成しながら解説します。

ではキャラクターの頭からモデリングしていきます。

まずコマンドパネルからからポリゴンのボックスを作成します。
修正パネルに移動し、サイズと分割数を調整します。
分割数は少なめから始めた方がスムーズに作業できるかと思います。

つぎに、ポリゴンを編集モディファイヤを入れて、ポリゴンの編集ができる状態にしておきましょう。
顔など、左右対称のモデルを作る際は、シンメトリモディファイヤが便利です。
ボックスの左半分を削除してから、シンメトリモディファイヤを入れます。[最終結果を表示]ボタンを押すと、常にモディファイヤスタック最上部の状態が表示されます。下の[ポリゴンを編集]モディファイヤを編集している時でも、シンメトリの結果を確認しながらモデリングを行うことができるようになります
頂点モードで頂点を動かし、顔の形を作っていきます。

ガイドの絵を用意してある場合は、ビューポートの背景にガイドの絵の配置し、それに合わせてモデリングすることもできます。
AltキーとWキーを押してビューを分割し、[F]を押してフロントビューにします。次に、[P]キーを押し、フロントビューをパースビューに切り替えます。Zキーを押して、ビューをモデルにフィットさせます。これで、モデルを正面から見るビューができました。
ビューポートラベルメニューから、ビューポート設定を開きます。または、AltキーとBキーでも開くことができます。
バックグラウンドタブで、[ファイルを使用]にチェックを入れ、下の[ファイル]から、ガイドに使用する画像を選択します。アスペクト比はビットマップに一致させる設定にしておきましょう。これで、OKを押すと、ビューポートのバッググラウンドにガイドの画が表示されていることがわかります。顔のモデルの位置をガイドの絵に合わせておきましょう。ガイドの絵にモデルの位置を合わせましたが、この状態でビューを動かしてしまうと、ガイドの絵がモデルからずれてしまいました。。ShiftキーとZキーを押して一つ前のビューに戻っておきます。
ガイドの絵がずれないようにするには、ビューポートラベルメニューから、2Dパンズームモードに切り替えます。2Dパンズームモードとは、現在のビューを維持したまま、一部分をパンとズームすることができる便利な機能です。これで、モデルがガイドの絵からずれなくなりました。

今回はガイドの絵は使わないので、元のビューポートに戻しておきましょう。

ポリゴンを編集していくと、このようなシェーディングのカクつきが気になってくるかと思います。
これは頂点の向きである法線が、それぞれ別の方向を向いているためこのような表示がされています。
すべてのポリゴンを選択してから[ポリゴンを編集]モディファイヤのパラメータの中にあるスムージンググループを設定することで
法線の向きがそろい、滑らかなシェーディングに変更できます。

なんとなくシルエットが出来てきましたら、
ポリゴン数が足りないので分割数を増やしていきたいと思います。
リボンからスイフトループを選択します。スイフトループを使うと、このように、エッジループを追加することができます。
エッジを増やす方法はほかにもあります。
例えばカットでは、エッジから頂点、頂点からエッジなど、クリックで自由な位置にエッジを追加することができます。
次に、コネクトでは、選択している頂点やエッジをつなぐようにエッジを追加することができます。
カットはAltキーとCキー、コネクトはCtrlキーと、Shiftキーと、Eキーで呼び出すこともできます。
他にもいろいろなエッジの追加方法がありますので、使い分けることで効率的な作業ができるようになります。
今回はリボンからツールを実行しましたが、クアッドメニューやコマンドパネルからも実行できます。

頭の形ができてきたので、耳や首をポリゴンの押し出しで作っていきましょう。
押し出したいポリゴンを選択し、リボンから押し出しをクリックします。
この状態でポリゴンをドラッグすると、このようにポリゴンの押し出しができます。
また、Shiftキーを押しながら押し出しをクリックすると、このように数値を細かく設定して押し出しをすることもできます。


押し出しした後は形状を整えていきます。
押し出しをするとエッジがハードエッジになるので適宜スムージンググループの設定をし直しましょう。

耳や首が出来ましたら、目玉のオブジェクトを仮で作成します。
目玉に使用する球体を作成し、目の位置に合わせ、大きさを調整します。わかりやすいように名前を変更しておきましょう。
これを、右目にも複製したいと思います。
オブジェクトを複製するには、複製したいオブジェクトを選択し、CtrlキーとVキーを押します。
すると、複製のオプションが表示されるので、[コピー]にチェックを入れます。オブジェクトの名前もこちらで入力できますので、変更しておきましょう。OKを押しますと、オブジェクトが複製されていることがわかります。
右目の位置にいどうしたいので、ステータスバーから、X軸をーにしますと、右目の位置に移動できました。

シンメトリモディファイヤを固めてしまったあとに編集してしまうと、モデルが左右対称ではなくなってしまうことがあります。

この場合、シンメトリツールというツールを使って左右対称ななモデリングをすることもできます。

編集可能ポリゴンを選んだ状態でリボンのポリゴンモデリングをクリックします。
すると、メニューが表示されますので、こちらから「シンメトリツール」を起動しましょう。
[メインモデルを選択]を押してから、左右対称のモデリングをしたいオブジェクトをクリックします。これで、シンメトリツールにオブジェクトが設定されました。
頂点モードに変更すると、このように真ん中の頂点だけが赤く選択されていることがわかります。
この状態が、正しくシンメトリツールが設定できた状態で、選択されていない青の頂点が、シンメトリツールに設定できたということです。
元々シンメトリになっていないモデルを選択してしまうと、このように赤い頂点になってしまい、シンメトリツールを使うことはできません。
シンメトリツールをいつでも使えるようにするために、、モディファイヤの一番下の[編集可能ポリゴン]は常にシンメトリ状態にしておくことが大事です。
モデルを編集するときは、編集可能ポリゴンを直接編集するのではなく、[ポリゴンを編集]モディファイヤを追加してポリゴンを編集するようにしましょう。

正しくシンメトリツールが設定できた状態にしておくと、シンメトリーツールのボタンを使用することで、片方の編集を反対側に反映することができます。

ただし、エッジなどを追加し、トポロジが変わってしまうと、シンメトリツールが機能しなくなってしまいますので、注意してください。

トポロジが変わってしまった場合は、、正面ビューに移動し、向かって左側のメッシュをいったん削除します。
そのあと、シンメトリモディファイヤを入れなおせば、シンメトリのモデルになります。

次回も引き続きポリゴンモデリングの機能をご紹介していきます。

データダウンロード

※シーンデータの作成は「3ds Max 2021」と「3ds Max 2022」を使用しています。
「1. 基本操作 インターフェース概要」から「15. 番外編 スペースワープオブジェクトとワールド空間モディファイヤ」までは3ds Max 2021で作成しています。
「16. リギング Bipedの作成」からは3ds Max 2022で作成しています。

ご利用上の注意
・Maxシーンデータをはじめとする全てのデータ及びキャラクターは著作物であり、著作権はそれぞれの著作権者に帰属します。
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株式会社ジェットスタジオ
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株式会社ジェットスタジオ

監修:株式会社ジェットスタジオ 赤崎弘幸
制作:株式会社ジェットスタジオ 稲葉麻友・小原孝介

ジェットスタジオは2001年にスタートしたCGプロダクションです。設立以来、ゲーム、パチンコ、映画、CM等で使用される様々な3DCGコンテンツを時代に先駆けた新しい技術や表現方法を使って開発しています。2011年にはベトナムのホーチミン市に「JET STUDIO VIETNAM」を、2018年にはロサンゼルスに「JET STUDIO U.S.A.」を設立し、グローバル × クリエイティブという新たなビジネスモデルに挑戦しています。
同社のダンジョンゲーム『AKAPAN NITE(アカパンナイト)』の制作でも3ds Maxが使用されています。
https://akapannite.com/

HP:http://jetstudio.jp/

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