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27. レンダリング Arnoldのマテリアル

Arnoldの基本的なマテリアル「StandardSurface」を使用してキャラクターの質感設定を行います。



こんにちは。
このビデオでは、Arnoldの基本的なマテリアル「StandardSurface」を使用してキャラクターの質感設定を行います。


まずメニューバーにArnoldが読み込まれていることを確認します。
読み込まれていない場合は、ウィンドウ > 設定/プリファレンスから「プラグインマネージャ」を開き、「mtoa」をロードしましょう。

バージョンはメニューバー > Arnold > Aboutで確認できます。

こちらのArnold Core がArnoldレンダラーで、
こちらのMtoAはArnoldをMayaで扱うためのプラグインです。

それぞれにバージョンがあるので確認しましょう。
Maya2020であれば、Arnold 6が入っていると思います。今回はこれを使って解説していきます。


ライトとスフィアを並べたシーンを用意しました。
スフィアにはデフォルトのaiStandardSurfaceをアサインしています。

ライティングやレンダリングについては次回以降の動画で解説しますが、
マテリアルのパラメーターの効果がわかりやすいように、レンダリングしながら確認していきましょう。

メニューバーのArnold>Open Arnold RenderViewでRenderViewを開き、
こちらのアイコンを押してIPRレンダーをオンにします。


StandardSurfaceにはたくさんのパラメーターがありますが、今回はよく使用する項目に触れていきたいと思います。

まずBaseの項目を触っていきます。
WeightはBaseの項目全体の影響度です。項目内の影響度を一括で変更できます。
デフォルトだと0.8になっていますが、基本的には1にしておきしましょう。

Colorでマテリアルの色を変更できます。カラーのテクスチャーを貼る場合はこちらに貼ります。

Metalnessを使用すると金属の鏡面反射を表現できます。
基本的には金属なら1、それ以外なら0、として中間の数値は使いません。

続いてSpecularの項目を見てみましょう。
Solorでは、反射光の明るさを変えることができます。
暗くするほど反射光は減っていきます。基本的にはモノクロで使用しますが、Metalnessを使用した時は色味を変更することがあります。

Roughnessでは反射の光沢の硬さを調整できます。
数値を0にすると光沢は固く、ツルっとした質感になり、数値をあげると光沢はぼけていき、さらさらな質感になります。


次はTransmissionで、ガラスや水などの透明度のあるマテリアルを設定していきます。
Weightで表面の透明度を変更できます。数値が上がるほど透明度が増して、1にすると表面が完全に透明になり、Baseの設定の影響が無くなります。
また、metalnessが1の場合は透明度は変更できません。

Colorでは透過する色を変更し、色ガラスの様な見た目にできます。

Specularの項目のRoughnessとIORはTransmissionにも共通で適用されます。
Roughnessを上げると、透過する像がボケてすりガラスのようになります。

IORは屈折率のことで、水なら1.33、ガラスなら1.5くらいと、再現したい質感によって異なります。


Subsurfaceは、人の肌やろうそくの様に、光を透過する半透明の質感を表現する際に使用します。

Subsurfaceを使用する際は基本的にWeightを1にします。
Weightを1にするとBaseの影響が無くなりますので、肌のテクスチャなどはBaseのColorではなくSubsurface Colorに貼ります。

Radiusは透ける先、肌なら血管や筋肉の層の色にします。
明度が明るいほど透けやすく暗いほど透けにくくなります。

Scaleは光が入射してから反射するまでの距離で、数値が大きくなるほど半透明感が増します。


ご紹介した項目を調整し、プラスチック、金属、ガラス、肌の質感を再現してみました。
このようにArnoldでは一つのマテリアルで、様々な質感を表現することができます。
また、登録されているプリセットを使用することで、効率的に質感を再現することができます。


ではキャラクターのマテリアルの設定をしていきましょう。

まずはジャケットを例に設定します。
外部のソフトで作成したマップを、それぞれの項目に貼っていきます。

DiffuseマップはBaseのColorに貼ります。
マップを貼る前にWeightは1にしておきましょう。
パラメータの横のチェッカーマークを押してファイルを選択、イメージのパスを選択します。

続いてMetalnessにも同様にマップを貼ってい行きますが、Metalnessのようにパラメータが数値の項目にマップを貼る場合、カラースペースは「Raw」にする必要があります。
「Raw」にするとガンマ補正がかからないようになり、画像に記録された数値情報がそのまま入力されます。
このとき、そのままカラースペースを変更すると警告が表示されるので、「カラースペースのファイルルールを無視」をONにしてから変更します。

また作業領域を見てみると、マップは出力アルファ値がMetalnessにつながっています。
本来入力したい白黒情報は出力カラーのほうに入っているので、このままだと正しい結果を得られません。
カラーバランスの項目の「アルファ値に輝度を使用」をONにすることで、カラーチャンネルの輝度を出力アルファとして出力することができます。

このように、パラメータがカラーの項目にはカラースペースは「sRGB」、
数値の項目にはカラースペースは「Raw」、「アルファ値に輝度を使用」をON、
でそれぞれマップを貼っていきます。

ただ、Normalマップを貼る場合は少し方法が異なります。
NormalマップはGeometryのBump Mappingの項目に貼りますが、ファイルを選択すると、ファイルとマテリアルの間に「bump2d」というユーティリティノードがはさまれます。

bump2dは2Dの画像を3Dの凹凸情報に変換するユーティリティです。
こちらの項目も設定する必要があります。

まず使用対象をTangent Spacec Normalsにします。
また、NormalマップをOpenGLをいう方式で出力した場合は、Arnoldの項目のFlip R Channel、Flip G Channelのチェックをオフにします。

Normalマップ自体はバンプ値につながったファイルに貼ります。
バンプ値も数値のパラメータなので、カラースペースはRawにします。

一通りマップを貼り終えたので、ほかのパーツのマテリアルの設定をしていきます。
目のレンズのIORなど、マップを使用しない項目は手動で調整します。

これでキャラクターのマテリアルが完成しました。


Arnoldのマテリアルについての簡単な説明は以上になります。

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株式会社ジェットスタジオ

監修:株式会社ジェットスタジオ 赤崎弘幸
制作:株式会社ジェットスタジオ 小原孝介

ジェットスタジオは2001年にスタートしたCGプロダクションです。設立以来、ゲーム、パチンコ、映画、CM等で使用される様々な3DCGコンテンツを時代に先駆けた新しい技術や表現方法を使って開発しています。2011年にはベトナムのホーチミン市に「JET STUDIO VIETNAM」を、2018年にはロサンゼルスに「JET STUDIO U.S.A.」を設立し、グローバル × クリエイティブという新たなビジネスモデルに挑戦しています。

HP:http://jetstudio.jp/

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