Start@Maya〜Maya で 3DCG をはじめよう〜

24. アニメーション HumanIKリターゲット

HumanIKのリターゲット機能を使用して、モーションキャプチャのアニメーションをキャラクターに流し込みます。


こんにちは。
このビデオではHumanIKのリターゲット機能を使用して、モーションキャプチャのアニメーションをキャラクターに流し込む方法を解説します。


Mayaにはモーションキャプチャのサンプルデータが用意されているので、今回はそちらのデータを使用していきます。

メニューのウィンドウ > 一般エディタから、コンテンツブラウザを開きます。
Examples > Animation > Motion Capture、の順で開き、FBXフォルダを選択します。
アニメーションの一覧が表示されるので、RunJumpをダブルクリックして読み込んでみましょう。
シーン内にスケルトンが読み込まれました。


HumanIKのソースをコントロールリグから読み込んだFBXに変更してみます。
それだけでキャラクターにアニメーションを移すことができました。
このように簡単にリターゲットできることが、HumanIKの最大のメリットかと思います。

ただ、現在はキャラクターの等身がソースのスケルトンと違うため、移動距離が変わってしまっています。
細かい設定を「HumanIKプロパティ」でしていきましょう。

HumanIKの定義タブに移動し、左上のアイコンから > キャラクタ定義を編集 > 「HIK プロパティを編集」を選択してアトリビュート設定を開きます。

リターゲット指定の項目の、「ソースの一致」をオンにすることで、歩幅と移動距離をソースに合わせることができます。

さらに、達成度の項目内のスライダーをパーツごとに変更することで、手や頭などの位置をソースのスケルトンに近づけることができます。
この機能は、例えばテーブルに手を置いたアニメーションなど、元の動きから位置を変更したくない場合などに有効です。

設定ができましたが、このままではソースのスケルトンがシーンに残っていないといけないので、コントロールリグにアニメーションをベイクします。

HumanIKのタブに戻り、左上のアイコンから > ベイク処理 > コントロールリグのベイク処理 を実行します。
コントロールリグにフルキーでアニメーションがベイクされました。
ベイクができ、読み込んだスケルトンは必要がなくなったので削除します。

キャラクタ定義のノードも削除しておきましょう。
キャラクタをRunJump1にして、定義タブに移動し、こちらのごみ箱のアイコンをクリックして実行します。

続いて、アニメーションレイヤを使用して微調整をしていきましょう。
このアニメーションの場合はジャンプするタイミングで頭を下に向けてしまうのを直したいと思います。

コントロールリグを全選択して、アニメーションレイヤーのタブに移動し、こちらのアイコンで「選択項目からレイヤを作成」を実行します。
フルキーのアニメーションの上に、アニメーションレイヤーが追加され、上乗せでキーを打つことができるようになりました。

まず、変更したいポーズの前後のフレームで頭にキーを打っておきます。

次に、ジャンプしたタイミングで頭を上に向けキーを打ちます。
再生すれば頭を下げることなくジャンプするアニメーションにすることができました。

最後にアニメーションレイヤーを複数選択して、右クリックから「レイヤのマージ」でレイヤーを集約します。


これでモーションキャプチャのアニメーションを、キャラクター用にカスタマイズできました。


HumanIKのリターゲットについての説明は以上になります。

データダウンロード

動画内で使用しているキャラクターデータを配布いたします。皆様の学習の手助けとなれば幸いです。
※Mayaシーンデータの作成には「Maya 2020」を使用しております。

ご利用上の注意
・Mayaシーンデータをはじめとする全てのデータ及びキャラクターは著作物であり、著作権はそれぞれの著作権者に帰属します。
・ダウンロードしたデータは学習用として個人で使用することができます。
・各種ネットワークやメディアを用いてデータ(改変前及び改変後)を2次配布することは、営利目的、個人使用に関わらず禁止いたします。
・非営利目的の場合に限り、本データ(改変前及び改変後)を使用した制作物(静止画、動画等)を各種ネットワークやメディアを通して公開することができます。
免責事項
本データを使用した結果、損害や不利益等が発生した場合、当社は一切責任を負えませんので予めご了承ください。
あくまで自己責任においての使用をお願いいたします。
株式会社ジェットスタジオ
https://jetstudio.jp/

Contents By

株式会社ジェットスタジオ

監修:株式会社ジェットスタジオ 赤崎弘幸
制作:株式会社ジェットスタジオ 小原孝介

ジェットスタジオは2001年にスタートしたCGプロダクションです。設立以来、ゲーム、パチンコ、映画、CM等で使用される様々な3DCGコンテンツを時代に先駆けた新しい技術や表現方法を使って開発しています。2011年にはベトナムのホーチミン市に「JET STUDIO VIETNAM」を、2018年にはロサンゼルスに「JET STUDIO U.S.A.」を設立し、グローバル × クリエイティブという新たなビジネスモデルに挑戦しています。

HP:http://jetstudio.jp/

  • Maya
  • アニメ
  • アニメーション
  • キャラクター・リグ
  • ゲーム
  • チュートリアル
  • 学生・初心者
  • 操作
  • 映画・TV
製品購入に関するお問い合わせ
オートデスク メディア&エンターテインメント 製品のご購入に関してご連絡を希望される場合は、こちらからお問い合わせください。