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株式会社サンライズ 
いばらの王 -KING of THORN- 
3ds Max で創る次世代アニメーション 2D 作画と 3D CG をシームレスに繋ぐ究極のハイブリッド映像

株式会社サンライズ いばらの王 -KING of THORN- 3ds Max で創る次世代アニメーション 2D 作画と 3D CG をシームレスに繋ぐ究極のハイブリッド映像
  • 3ds Max
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3ds Max による 3D CG と 2D 作画のハイブリッド――たしかにその通りなのですが、できれば観客の皆さんには、どこが CG とか手描きだとか、そんなことは気にせずに観てほしいと思っています。実際、よほど注意して観ない限り、映画館の大きなスクリーンでも、この作品の 2D/3D の違いは簡単には見分けられないでしょう。とにかく、この「いばらの王」を純粋に 1 つの映像作品として楽しんでいただくこと。この作品を通じて、CG クリエイターである私たちが目指したのはそれが全てなのです。

寿像スタジオ
CG 監督
中島智成 氏

3D CG と 2D 作画の高度なハイブリッド

寿像スタジオ
CG 監督
中島智成

2010 年 5 月 1 日、この日劇場公開が始まった1本の長編アニメーションが、いま大きな注目を集めている。先行公開された海外映画祭等で絶賛され、その勢いのまま国内でも大ヒットとなったその映画は「いばらの王 -King of Thorn-」。かつて世界で熱い支持を集めながら、その圧倒的な描写や壮大な世界観から映像化不可能とされた同題の人気コミックを原作に、サンライズが 4 年の歳月をかけて創り上げた劇場用アニメーションである。

では、何がそれほどの注目を集めているのか? まず挙げられるのは、その圧倒的な映像クオリティだ。一見、手描きの 2D アニメーションとしか思えない味わい深いタッチながら、同時に手描きでは到底不可能な細密さとダイナミックさ、リアリティを合わせ持ち、しかも驚異的に滑らかなその映像は、実は 3ds Max による 3D CG と 2D 作画の高度なハイブリッドによって生み出されたものだ。まさに次世代アニメーションの名に相応しい、このハイレベルな映像表現をCG側から支えているのが、"3ds Max 使い"としても知られる CG クリエイターの中島智成氏と須知信行氏である。

寿像スタジオ
デジタルアーティスト
須知 信行

「実は声をかけられた時はまだ原作を知らなかったんですが、内容を聞きすぐ参加を決めました。手描きアニメが好きで、作画タッチのキャラクタで CG を造ることにすごく興味があったんです」(中島氏)。一方、須知氏は当初気が進まなかった。作画風なら CG を使うまでもなく作画すればいい、と思っていたのである。

「でも、やがてこれが私にとって大きなチャレンジになると気付いたんです。作画パートと CG パートをなじませバランスを取るだけでも非常に難しそうだし、原作キャラも CG で描くのは困難なタイプ。だからこそ逆に"やってやろう"って」(須知氏)。こうして両氏が参加を決めたのは 2006 年秋。しかし当時はまだ脚本も完成せずテイストも未決定だった。当然、本編の製作開始は大きく遅れたため、両氏はまず 3ds Max を駆使してパイロットを製作。さまざまな技術的課題に関する実験と検討を行っていった。

「たとえば作画と CG を違和感なく混在させる。また CG だけで 2D 作画タッチを表現する。あるいはモンスター、キャラクタにエフェクトも全て CG で描いて 2D 的に見せる......。課題は非常に多く、試行錯誤の連続でした。しかしここで様々に実験した蓄積は、本編で確実に活かすことができました」(須知氏)。

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