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第10回:建築ビジュアライゼーション制作を魅力的にするChaos Coronaの素敵機能

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皆さんこんにちは。オートデスクの吉田です。
今回は前回に引き続きChaos Coronaについてご紹介していきます。

前回もその一部に触れましたが、Chaos Coronaには作品制作をより効率的、かつ魅力的にするための素敵機能が多く備わっています。
今回はその中からいくつかを抜粋して、機能の特徴や使い方などを動画や文章でお伝えできればと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ちなみに今回の動画では、3ds Max 2023.3とChaos Corona 9を使用しております。

第10回:Chaos Coronaの素敵機能

今回ご紹介する機能

今回は、以下の機能についてご紹介していこうと思います。
・Procedural Clouds
・Chaos Scatter
・Corona Pattern
・Corona Decal
・Corona Slicer
・Caustics

V-Rayでも同じように使用できる機能もあり、なじみ深いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。前回も申し上げましたが、良い機能はChaos CoronaでもV-Rayでも使用できるようにしているという点は、個人的にはとても素晴らしいと思います。
もちろん、このほかにも色々な機能がありますので、気になる方は是非公式サイトなども覗いてみていただければと思います。

Procedural Clouds

第10回:Chaos Coronaの素敵機能

Procedural Cloudsは環境光に割り当てたCorona Skyに雲を追加することができる機能です。
Corona SkyはCorona Sunの高さに応じて空の色を変化させることができますので、Procedural Clouds機能と組み合わせれば、晴れ空、曇り空、夕焼け空など、現実世界で目にする様々な空模様を表現することが可能です。
例えば、建築パースの外観作品などは、背景の空模様一つでガラッと雰囲気が変わったりしますので、シチュエーションに応じて臨機応変に雲の状態を変更できるこの機能は、かなり有効的に働くかと思います。
V-Rayではサンライトの設定でこの機能を操作しますが、Chaos Coronaでは環境マップの設定項目で操作することになります。以下の動画で操作方法を解説いたします。

Chaos Scatter

第10回:Chaos Coronaの素敵機能

Chaos Scatterは、その名の通りスキャッタ機能です。
特定のオブジェクトが広範囲にちりばめられているようなシーンを簡単に作ることができます。
前回も少し触れましたが、Chaos Coronaはスタンダード、プレミアムの両方のプランでChaos Cosmosを使用することができるので、例えば、Chaos Cosmosからリアルな樹木や草、石のオブジェクトをシーンにインポートして、それをChaos Scatter機能で任意の範囲にちりばめれば、森や草原、砂利道などを簡単に作成することができます。
Chaos Scatterということで、おなじChaos製品であるV-Rayでも同じような操作手順で使用することができます。
また、Corona 9ではトリミング機能が追加されているので、より厳密にスキャッタ範囲を限定することができるようになっています。
使用方法に関しては以下の動画をご参考にしていただければと思います。

Corona Pattern

第10回:Chaos Coronaの素敵機能

Corona PatternはV-RayのEnmeshに近い機能です。
ジオメトリを、任意のサーフェスの形状に沿ってタイリングする機能です。
例えば、糸が編まれているようなジオメトリを用意して、それを板ポリゴンに割り当てれば、布のようなオブジェクトを作ることができます。
その他にも、より具体的なディティールが必要だったり、テクスチャ画像を用意するのが困難だったりするような複雑な形状をしたタイル材などを、壁や床に沿って配置する際にも使用できますので、ビジュアライゼーションの場でも大いに活躍できる機能かと思います。
以下の動画からご確認ください。

Corona Decal

第10回:Chaos Coronaの素敵機能

Corona Decalはその名の通りデカール機能です。デカールとはテクスチャやマテリアルをシールのように3Dモデルに張り付けてくれるような機能です。
Corona Decalオブジェクトに任意でマテリアルやテクスチャを設定して、張り付けたい面に重ねることで、レンダリング結果に効果が反映されます。
例えば、企業ロゴを製品に張り付けたり、汚れや劣化具合を追加したりしたい時などに便利に使用できます。
Chaos Cosmosにもデカール素材がいくつか準備されているので、それを使用してみるのもいいかもしれません。
具体的な使用方法を以下の動画で解説いたします。

Corona Slicer

第10回:Chaos Coronaの素敵機能

Corona Slicerは3Dモデルの断面を表現したい時に便利に使用することのできる機能です。
2つのオブジェクトを重ねて、一方にCorona Sliceマテリアルを割り当てるだけで、簡単に重なった部分を切り欠いたレンダリング結果を得ることができます。
間取りやインテリアを鳥瞰パースで見せたい時や、製造機器の内部構造などを見せたい時に有効的に使用できる機能かと思います。
また、オブジェクトの形状に応じた切り欠きを行ってくれるので、平面だけでなく幅広い断面表現を行うことができます。アニメーションと併用しても面白い表現ができそうです。
マンションの鳥瞰パースを例に、以下の動画で使用方法を解説いたします。

Caustics

第10回:Chaos Coronaの素敵機能

コースティクスとは、曲面などによって屈折、反射した光線の集まりのことです。
プールなどで、水中や、水面近くの壁や床にユラユラとした綺麗な光の筋を見たことがあるかもしれませんが、それのことです。
コースティクスの表現は、透明度の高いモデルをよりリアルにしてくれる反面、レンダリング コストが増加するので、通常時はオフの状態になっています。
水や、透明度の高いオブジェクトを介して、ライティングをより魅力的に見せたいようなビジュアライゼーションを行う際に効果的に働く機能かと思います。
Chaos Coronaでは、マテリアルやレンダリング設定でコースティクス機能を有効にすることで、この光の筋を簡単に表現することができます。具体的な方法は以下の動画をご参照ください。

まとめ

いかがでしたか。
最初にも触れましたが、これ以外にもChaos Coronaには素敵な機能がたくさんあります。
今回取り上げさせていただいたのはその一部だけですが、少しでもChaos Coronaの魅力を伝えられることができたのであれば幸いです。

最後になりますが、このコラムシリーズに関するご要望などございましたら、ぜひ私のTwitterアカウント(@YoshidaADSK)のほうまでご連絡ください。
それではまた次回お会いしましょう。
ありがとうございました。

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