チュートリアル / 3ds Maxで表現するセルルックアニメーションの世界
第2回:3DCGでのセルルックでのライン&塗りの表現方法

2010.11.29

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寿像STUDIO須知です。

今回は実際のモデルを参考にラインと塗り面の表現を紹介したいと思います。

3dsMaxには色々なセルルックを表現するプラグインがありますが今回は株式会社ピー・ソフトハウスの「Pencil+3」を使用します。

まずラインを表現するにあたって、3Dモデルに対してどの様にラインを出す事が可能なのか?という所から説明したいと思います。



object_line.jpg


①、オブジェクトの一番外側になる部分のアウトライン

②、オブジェクトごとの一番外側になる部分のアウトライン
③、オブジェクトとオブジェクトの交差している部分
④、隣り合った面のスムージンググループが違う部分
⑤、隣り合った面のマテリアルIDが違う部分

以上のようなルールでラインを出す事が可能になっています。
これらの設定を組み合わせることで描きたい部分にラインを出す事になります。

それではラインと塗り面の組み合わせたもので見てみましょう。



この動画はボックスをアニメーションしたものですが1つ目と2つ目で違いがあるのがわかると思います。

アニメーションは同じ動作ですがモデルが違います。
Lowモデルは基本のボックスにセルシェーダーをかけたもの対して、
Highモデルはボックスに面取りと大きな面に緩やかな盛り上がりをつけています。

box_modeling_01.jpg
1つ目のモデル。

box_modeling_02.jpg
2つ目のモデル。

Lowモデルはアニメーションをした時の塗り面に対して、ハイライトに入る時、影面に入る時に
1フレームで色が変化しておりセルアニメーションでいう「パカり」現象が起きています。

Highモデルの動画をみるとハイライトや影が数フレームかけて面がハイライトと影に変化する事で「パカり」を軽減しています。

box_paka.jpg

普通にモデリングをしただけだと、このようなミスというか、みていて気になる現象が起きてしまいます。
色々な回避方法がありますが、モデリングのテクニックで「パカり」が出来るだけ起きなくなる様にする手段です。

ただのプリミティブを使うよりやはり手間をかけただけ恩恵がうけられるという事です。

しかしここからさらにモデリングを詰めて、綺麗なハイライトの形になるように調整しようとしても、セルアニメーションの手描きで書かれた様なハイライトと全く同じ様にするにはなかなか難しい所です。

手描きで書かれたロボットアニメーションなどをじっくり観察して見ると、思っているよりハイライトが入っていなかったり、ハイライトが入っていてもあまり動かない作品も多々みられます。

作画作品の中で3DCGを使用する場合はその作品がどの様なハイライトと影面のデザインで作られているのかによって、3DCGであわせる必要があります。

こちらは参考にメカっぽいモデルをアニメーションさせてみた動画です。



LowモデルとHighモデルの2種類作成してみました。

“Lowモデル”はエッジの面取りとかラインの設定等つめづに作成したものです。
“Highモデル”は面取りやラインの設定やモデルを細かく作成したものです。

Meca_low_high_wire.jpg

やはり少しハイライトの入り方がいまいちな部分もありますがエッジに少しハイライトが入ってきたり、円柱系のケーブルみたいな部分はわりと気持ちよくハイライトが入っていると思います。

これを元に2Dで修正をかけたり、ハイライトをマッピングしたり、色々修正の手段はあります。
何も無いところからうまくハイライトや影を後から追加するよりはある程度3Dで入れておいてからの方が作業もやりやすいかと思います。

個人的に3DCGで作ることにより手描きでは手が回らなかった緻密なデザインでのアニメーション、ハイライトや影面のアニメーション、フルフレームアニメーション等、3DCGを使用する事によっての利点を生かした表現をして行くことにCGを使うメリットがあると思っています。

上記の様なメカもビスなど細かい部分を入れる事で手描きでは大変だった部分も簡単に表現することが可能です。

次回はキャラクターを作成していこうと言う事で、「BECK」や「ParadiseKiss」のアニメーション監督の小林治さんがキャラクタデザインをして下さいました。

こちらの方を3DCGでどの様に表現出来るのか?という部分を記事にしたいと思います。

yu_ko.jpg