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株式会社リンクス・デジワークス 
KUDAN 
2 人の「3ds Max 使い」が創りあげたアートアニメーションに世界が注目

株式会社リンクス・デジワークス KUDAN 2 人の「3ds Max 使い」が創りあげたアートアニメーションに世界が注目
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最終工程は東京/シドニーで共同制作

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宇宙母艦の質感は セルルックでありながら 重量感を出すため 3D ブラシ処理を加え、 爆発はパーティクルと オブジェクトを組み合わせて表現

やがて 6 カ月が過ぎたが作品は未完成だった。アニメーションは 9 割できたものの、ライティングや背景に手付かずの部分が多かったのだ。9 月に入ると 2 人には別の仕事が入り、制作は休止を余儀なくされる。本格的な制作再開は翌春へ持ち越された。
「既に山岸さんはシドニーのスタジオに行ってたし、作業は自宅で行いました。ネット経由で彼に修正を依頼し、上がった映像を1カットずつライティング、レンダリングして......。3ds Max の環境は会社と全く同じにし、レンダリング用マシンも 4 ~ 5 台買いましたね」(木村氏)。このライティングにおいて、木村氏はディティールを見せるため全カットにグローバルイルミネーションを使っている。実写撮影のように遮光板やレフ板を置いて、光をきめ細かくコントロールしていったのである。

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16bit の HDR 画像として OpenEXR で出力し、これを トーンマッピング画像と 合成し色調補正して仕上げ。 口から出るフォントは オリジナルで動きも手付けだ

「ですから今回、コンポジットも極力使っていません。レイヤ分けすると一体感が損なわれるので、一発で仕上げた方がいいんです。その方が素直で美しい絵になりますね」(木村氏)。仕上げについてもデフォーカスやモーションブラーもレンダリング時に合わせて行い、後処理は色調整程度で最後にグレインを載せている。これが KUDAN 独特の映画フィルムのような豊かな質感、密度を生み出したのだ。こうして 2008 年 5 月、ついに 「KUDAN」 は完成した。翌 6 月いきなりオーストリアのメディアイベントで受賞し、以降各国で受賞を重ねていったのである。だが、木村氏たちの視線はすでに未来へ向かっている。
「受賞はもちろん嬉しいですが、一番の収穫はめざすべき方向が見えたこと。私もそろそろ"次"を考え始めたいですね。もちろん全てはこれからですが、ツールはやはり使い慣れた 3ds Max になるでしょう。また Vault のような管理ツールも、機会があればぜひ試してみたいですね」(木村氏)。

導入製品/ソリューション ・Autodesk 3ds Max
導入目的 ・3D CG によるアニメーション制作のメインツールとして
・モデリング/ テクスチャ/ リギング/ アニメーション/ 仕上げまでトータルに
導入効果 ・制作メンバー間のスムーズなコミュニケーション
・新しい表現手法への積極的なトライアル&エラー
・総体的な作業効率化の実現
今後の展開 ・さらなる品質向上と作業効率化
・より多彩かつハイレベルな CG 表現の追求
・キャラクターアニメーションへの挑戦
PDF
kudan_web.pdf
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