CBS Digital、テレビシリーズ「スター・トレック」のビジュアルエフェクトをレストレーション

CBS Digital、テレビシリーズ「スター・トレック」のビジュアルエフェクトをレストレーション
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「莫大な量のエフェクトを、パイプラインを通じて一つのシステムから別のシステムへコスト効率良く移動することができたのは、まさに、オートデスクワークフローのスピード、それに尽きます。」 --Craig Weiss Director of Visual Effects CBS Digital Hollywood, California

Star Trek TOS, Image courtesy of CBS Television Distribution.
Star Trek TOS, Image courtesy of CBS Television Distribution.

1960年代後半、宇宙船「エンタープライズ」が、5年間にわたり摩訶不思議な前人未到の地を探索するミッションへ旅立った時、「スター・トレック」の視聴者は、23世紀における日常生活の一部として、医学診断機器、携帯無線機器、電子レンジ、デスクトップコンピュータを目にしました。

「スター・トレック」の脚本・製作を手掛けたジーン・ロッデンベリーは、40年の後に、Autodesk® Inferno®、Autodesk® Flint®、Autodesk® Maya®、Autodesk® Combustion®、Autodesk® Burn™などのオートデスクの革新技術が、彼の愛するSFテレビシリーズのレストレーション(復元)とリマスターに大きな役割を果たすなどとは、思いもよらなかったでしょう。

古典的なエフェクトをデジタルでレストレーション

Star Trek TOS, Image courtesy of CBS Television Distribution.
Star Trek TOS, Image courtesy of CBS Television Distribution.

数多くの続編と区別して、「スター・トレック:オリジナルシリーズ」または「スター・トレック:TOS」、日本では「スター・トレック・宇宙大作戦」と呼ばれる最初のシリーズは、紛れもなく、時代の先を行くSF作品でした。今日、同作品は、映画やテレビ番組における未来宇宙のテーマや設定に、新たに大胆なスタンダードを設定したと広く評価されています。

「スター・トレック・宇宙大作戦」では、フェイザー銃の撃合い、エンタープライズの乗務員を惑星地表へ送るトランスポーター、ワープエンジンと銀河を抜けるエンタープライズのスピード感を視聴者に伝える宇宙空間のエフェクトなどが、全編にわたり登場します。

当時としては画期的なこれらのビジュアルエフェクトは、手間も時間も掛かり、結果の予測が難しいフィルム光学の特撮手法によって作成されました。今日のオートデスクのビジュアルエフェクトと合成技術は、当時の技術とは比較にならないほど進化しています。しかしながら、そこには、シリーズをデジタルマスター化することで、「トレッキー」たちが愛して止まないスター・トレック独特のスペシャルエフェクトを崩してしまう、というリスクに対する不安がありました。

「崇敬される数多くのエフェクトエレメントやショットを一から作り直すにあたっては、1960年代に可能だったレベルのエフェクトを超えることなく、オリジナルのきれいな状態にデジタルで再作成することが、私たちの目標でした。」とCBS Digital社(カリフォルニア州ハリウッド市)ビジュアルエフェクト担当ディレクターCraig Weiss氏は話します。

ワープ係数1でシリーズのリマスター化を完成

「この大プロジェクトに与えられた1年半という時間は長い時間に見えますが、現実的には、最初から全力で取り組まなくてはならない厳しいスケジュールでした。」とWeiss氏は話します。「プロジェクトに取り掛かるとすぐに、毎週、30から45のビジュアルエフェクトショットを仕上げたのです。しかも、多くのショットは、15から20のレイヤーで構成されていました。」

シリーズ40周年となる2006年9月、リマスター版の初放映以来、CBS Television Distributionは、放映権を取得した放送局へ毎週1本づつリリースしてきました。オリジナル版では、制作された80話中の79話が、1966年から1969年の間に放映されました。

オリジナルの35mmフィルムから高速テレシネ機Spirit Datacine経由でHDCAM-SR HDテープへ転送された高解像度イメージは、Sledgehammerストレージエリアネットワークシステムへ取り込まれました。Sledgehammerには、ビジュアルエフェクト合成システムAutodesk Inferno×3台、Linuxベースのビジュアルエフェクト合成システムAutodesk Flint×1台、2Dペイント及びロトスコーピング用ソフトウェアAutodesk Combustion×3シート、業界トップの3DアニメーションソフトウェアAutodesk Maya×12シートが接続されていました。

「この極めて厳しい制作スケジュールをこなせることができたのは、一重に、オートデスクワークフローのスピードのおかげです。オートデスク製品によって、1つのシステムから別のシステムへ、パイプラインを通じて膨大な量のエフェクトをコスト効率良く扱うことができました。」とWeiss氏は話します。

「Autodesk Burnも、不可欠なツールであることを実証しました。」とWiess氏は続けました。「このシステムによって、アーティストは、どのためのエフェクトショットでもレンダリングマシンへ送ることができます。レンダリング作業に貴重な制作マシンを占有したり、貴重な時間を無駄に過ごす必要がないのです。」

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