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ADKアーツ 
ポストプロダクション部門「ATELIER ARTE」オープン
Autodesk Flame Premiumを導入のオンライン編集×3室など

ADKアーツ ポストプロダクション部門「ATELIER ARTE」オープンAutodesk Flame Premiumを導入のオンライン編集×3室など
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(株)ADKアーツは7月1日、ポストプロダクション部門「ATELIER ARTE」(アトリエ・アルテ)の業務を開始した。同社が5月に移転した新築の「日土地虎ノ門ビル」2階の1フロアを使用(総面積830m²)してオープンしたもので、ポストプロダクション部門の新設に伴い、ADKグループの制作業務をワンストップで行っていくほか、他の制作会社からの受注も広く対応していく。「ATELIER ARTE」のプロジェクトのスタートは約1年半前に遡り、その中心的役割を果たしているのがADKアーツのスタジオ事業本部メンバー。本部長の我妻義一氏(ADKアーツ執行役員)は、〈ADKグループとして、CMの企画・制作からフィニッシングまでのワンストップ体制を整えること。それがそもそもの発端です。今回、「ATELIER ARTE」が業務を開始することで一貫制作がようやく実現したことになります〉と話す。また、名称については、〈"匠の技"といった意味を差すイタリア語の「ARTE」と、スタジオを表すフランス語の「ATELIER」を組み合わせました。CM制作を技術的側面から支えていく、という思いが込められています〉という。

メインとなるシステム構成は、Autodesk Flame Premiumを導入したオンライン編集×3室に加え、オフライン編集はAvid Symphony×2室とSmoke+Final Cut Pro+Symphonyのハイブリッド×1室の計3室。また、MAはAvid Pro Tools|HDXとSTEINBERG NuendoをDAWに採用したMAルーム×2室、仕込み作業用のWork Roomを備えている。

「CM制作」に特化したポストプロダクションとして

「ATELIER ARTE」全体のゾーニング設計から導入システムの選定などを担当したのは、田中彰彦氏(ADKアーツ スタジオ事業本部 ポストプロダクション部 部長)。

〈将来的なアップグレードを見据え、CM制作に特化したポストプロダクションとしての「稼働しやすさ」を重視したルーム構成としました。当初は、カラーグレーディングソフトウェアのLustreを入れないカタチを考えていましたが、今後のバージョン更新にもスムーズに対応できるようにすることを趣旨にFlame Premiumを導入することとしました。とは言え、カラーグレーディングについては、慎重に対応を進めていきたいと思っています。とても専門性の高い領域のため、技術や知見を持った人材が必須となります。今後、任せられるスタッフがメンバーに加わったときに、本格稼働させていきたい〉としている。

Flame Premiumを導入したオンライン編集室

Flame Premiumを導入したオンライン編集室

Flame Premiumを導入したオンライン編集室は、3室ともに共通したレイアウト/デザインで、広さも約30m²と統一されている。我妻氏は〈内装やカラーリングなどを1つ1つ異なるものにした場合、利用者の好みによって、部屋ごとの稼働率に差が出てしまう可能性があるため、全室同じ様な機材とファーニチャーを配置しました〉と、その狙いを明かす。また、3室すべてに4Kモニターを常備している。

Smoke+FCP+Symphonyのハイブリッド編集室

Smoke+FCP+Symphonyのハイブリッド編集室

オフライン編集室は、Avid Symphonyを3室すべてに導入し、うち1室はADKアーツが従来保有していたSmokeとFinal Cut Proを加えたハイブリッド仕様としているが、室内のレイアウト/デザインはオンライン編集室と同様、共通した雰囲気を醸成している。

「ホスピタリティ」をコンセプトに居心地の良い空間設計を

ミーティングルーム

ミーティングルーム

ラウンジスペース
ラウンジスペース

ラウンジスペース

「ATELIER ARTE」の大きな特徴として挙げられるのが、ゆったりしたスペース設計や明るい採光が醸し出す居心地の良さ。インテリアはウッディな色調で統一され、閉塞感を低減した2つのミーティングルームのほか、利用者が自由に寛げるソファやテーブル席が置かれた2つのラウンジスペースなど、「ホスピタリティ」に配慮した空間デザインが施されている。

我妻氏は〈編集やMAは、どうしても閉じた室内の中で、ときには長時間にわたって作業することになるため、疲労感を和らげたり、寛いだ気持ちになってもらえるように、出来るだけ開放感・オープン感のある環境づくりに努めました。システムや技術の進展に伴い、ポストプロダクションごとの個性が見えにくい状況の中、いかに差別化を図っていくか。"最後発"として、そこはかなり思案したところ。利用する人たちが気持ちよく、高いクオリティの作業を進めることが出来るような環境づくりをコンセプトに、編集およびMA室だけでなく、すべての空間に快適性を備えた「ホスピタリティ」のあるポストプロダクションを目指しました〉としている。

また、〈陳腐化しないようなネットワーク環境も注力した部分〉と田中氏。56GB/sの超高速転送を実現する最新のInfiniBand、40GB/sのイーサネット、各室間の10GB/s転送など、〈スループットには特にこだわりました〉とし、〈そうした太い回線を備える一方、サーバーにあまり負荷が掛からないような設計にも配慮してあります。表には出てこないところですが、これも「ホスピタリティ」の1つ〉とする。バックグラウンドレンダリングには[Burn]を備えている。

なお、人員については、各室1人体制(オンラインエディター=3人、オフラインエディター=3人、ミキサー=2人)をスターティングメンバーとし、今後も随時拡充を図っていく考え。我妻氏は〈スタッフの育成、新しい人材確保は積極的に進めていく。こうした「人のチカラ」と、最新のシステム/設備、快適性のある空間・環境を三位一体としながら、利用する人たちの選択肢の1つに「ATELIER ARTE」が挙がるように努力していきたい〉と語る。

ADKアーツ/スタジオ事業本部の山下正康氏(営業部 部長)、我妻義一氏(本部長)、田中彰彦氏(ポストプロダクション部 部長)

左から:ADKアーツ/スタジオ事業本部の山下正康氏(営業部 部長)、我妻義一氏(本部長)、田中彰彦氏(ポストプロダクション部 部長)

「ATELIER ARTE」
http://www.atelier-arte.jp/
東京都港区虎ノ門1-10-5日土地虎ノ門ビル2F TEL03-6838-9191

導入製品/ソリューション ・Autodesk Flame Premium

『ビデオ通信』6月26日号から

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