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トレンド&テクノロジー / Case of CG Production 〜理想構造へとシフトさせる環境づくり〜
第2回:Case of khara(下) 〜品質と生産性の狭間で目指す“ほぼCG”の世界〜
2012.07.30
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制作会社個々の“違い”が3D CG業界の活力になる
松浦:しかし、今回あらためて瓶子さんと話して思ったんですが、同じアニメーション会社でも、カラーとサンジゲンではずいぶん違いますよね。もちろん共通する処も多いけど、基本的な考え方や方法論が少しずつ違う。
瓶子氏:違いはあって当然だし、違っていて良いですよね。むしろ、その“違い”こそがこの業界の活力になる気がします。ビジネスモデル含めてみんなで模索して行きたいですね。
松浦:確かにその通りです。
瓶子氏:私自身が他社の方と話していて“違い”を感じるのは、やはり効率や生産性に対する考え方ですね。生産性という言葉は作る側の都合であって、お客様には関係ありません。クルマや冷蔵庫だって、生産性が向上したといって宣伝したりしませんよね。生産性を向上したという話を聞くことがありますが、私たちにとっては違う。もちろん私たちはツールも作るしソフトも購入しますが、それは全て納得できる絵を作る為の、できるだけ速く、多くのトライ&エラーを行うためのフローなんです。
松浦:うーん。サンジゲンの場合、日々のアニメーションの仕事の中では、やはり効率を追求しリクープラインを下げていく必要があるわけで……。もちろんクオリティも上げなければならないし、それらを両立させようとしてるんですけどね。まあ、最終的に目指している方向は似ていると思いますが、やはり思想が少しずつ違うのかな。ツールに対する考え方も、アニメーションに対する考えも。
瓶子氏:ツールは同じですよ。基本的に3ds Maxですから。
松浦:でも、カラーでは新しいツールもどんどん試しているじゃないですか。……ですからその辺りは瓶子さんたちに積極的にお願いしたいですね。カラーで厳しくテストしてもらって「良い!」となったツールをサンジゲンが採用し、活用して、テレビのアニメーションの仕事に広めていく……。そういう関係性を築いていけるといいな、と(笑)
瓶子氏:なんだか松浦さんに都合の良い結論になりましたね(笑)
会社概要
会社名 | 株式会社カラー |
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創立 | 2006年5月 |
業務内容 | ・映像作品の企画・原作・脚本・デザイン等の開発 ・映像作品の製作等 |
代表者 | 代表取締役 庵野秀明 |
本社 | 東京都杉並区 |
作品 | ヱヴァンゲリヲン新劇場版シリーズ/『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012年11月17日公開) |
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