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株式会社サンジゲン 
機動戦士ガンダム 00 
3ds Max で描く"作画のタッチ&動き"で 2D アニメーションの最高峰に挑む

株式会社サンジゲン 機動戦士ガンダム 00 3ds Max で描く
  • 3ds Max
  • アニメ
  • 映画・TV
gundam_01.jpg
© 創通・サンライズ・ 毎日放送

第 1 作以来 30 年にわたり、日本のアニメーションの「顔」であり続けている「機動戦士ガンダム」シリーズ。その第 12 作「機動戦士ガンダム 00」は、現代の世界情勢を踏まえた未来世界を舞台に、戦争根絶を目指す組織がガンダムを駆って紛争に武力介入する――というユニークな物語が人気を呼び、2008 年 10 月には 2nd シーズンも始まった。この「ガンダム」シリーズはセルアニメの最高峰とされる作品だが、近年は部分的に CG も使われ始め、特にこの最新作では CG パートのボリュームが増え、CG 表現の幅も広がっている。そして、その CG 製作を担うのが 3D CG アニメ制作のプロ集団・サンジゲンと、彼らが駆使する Autodesk® 3ds Max® だ。

作画と見分けがつかない 3D CG を

松浦 裕暁 氏
株式会社サンジゲン
代表取締役
ガンダム00
CGプロデューサー
松浦 裕暁
鈴木 大介 氏
取締役
ガンダム00
CGスーパーバイザー
鈴木 大介
今 
 義和 氏
ガンダム00
CGディレクター
今  義和

サンジゲンは 2006 年創立の若い会社ですが、それ以前からフリー集団として活動していました。もちろんメインツールは当時から 3ds Max でしたね。それは私たちが、フル CG によるアニメーション制作を目指しているからです」。そう語るのは、同社代表取締役の松浦裕暁氏だ。氏によればフル CG でアニメーションを作る上でカギとなるのは、キャラクタアニメーション。だからこそ、優れたキャラクタアニメーションツールを備えた 3ds Max をメインツールとして選んだのだ、と言う。

「理由は他にもあります。たとえばオールインワンの 3D CG ツールとして最も安定していたことも大きい。業務で使うのですから重要なポイントです」。
こうして 3ds Max をメインツールに 3DCG 制作会社として新たな一歩を踏み出した同社だったが、事務所創設の年の暮れ、早くもビッグチャンスが飛び込んできた。「機動戦士ガンダム OO」(1st シーズン)の CG パート制作へ要請があったのである。
「もちろん驚いたし、嬉しかった」と、スーパーバイザーを勤める鈴木大介氏は当時の興奮を語る。
「ガンダムは業界人にとって憧れの存在だし、私自身 1st ガンダム以来のファン。自分が制作に携われるのかと思うと感慨深かったですね」(鈴木氏)。
そんな同社が求められたのは「2D を 3D CG で描く」こと。つまり、日本でトップクラスの作画クオリティをもつガンダムの 2D 画面に、違和感なく調和する 3D CG を要求されたのである。ハードルは高いが、このビッグタイトルへの挑戦は飛躍へのチャンスにほかならない。皆が並々ならぬ熱意で取組んだのは当然だろう。だが、だからといって彼らが、言われた通り作っただけで満足していたわけではない。

「自ら企画し提案して、より良いものを創るのが当社のスタンスです。特に当初 CG の活用は手探りだったので積極的に提案しました。実際、モビルスーツも 3ds Max で試作したんですよ」(松浦氏)。さすがにモビルスーツは手描きの方針が揺るがなかったが、同社は宇宙母艦やエフェクトの制作を任された。ディレクション担当の今義和氏は語る。
「作画で描ききれない詳細なディティールを備えた母艦を 3D CG で動かす。単純といえば単純ですが、これも様々な工夫が必要でした。たとえば船体の質感です」。艦体表面のような大きな平面は、影の黒さも 2 階調程度しか出せず平面的に見えがちだ。そこで今氏は 3ds Max を駆使して、セル画調の繊細なグラデーション表現を再現したのである。
「特に高度な技術を使ったわけではありませんが、セルにエアブラシを吹いた感じの表現を狙いました。先方にも好評でしたよ」。同様に効果的だったのが 3ds Max のプラグイン「Pencil+2」の活用だ。
「CG の線は太さが一定ですが、Pencil+2 なら細かな変化を加えられます。手描き特有の"入り"や"抜き"も再現すれば、作画とほとんど区別できないほど。デザイナーにも好評でした」(鈴木氏)。

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