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株式会社カプコン 
ストリートファイターIV 
「3D で動く、最高級の絵」を実現した株式会社カプコンの挑戦

株式会社カプコン ストリートファイターIV 「3D で動く、最高級の絵」を実現した株式会社カプコンの挑戦
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マップチャンネル情報へのアクセス

3ds Max には様々な優れた標準機能が搭載されているが、背景制作で重要となる頂点カラーを扱うための機能が充実しているという。3ds Max の「マップチャンネル情報」と呼ばれるスプレッドシート型のエディタがその便利な機能だ。チャンネルのコンポーネントへデザイナ自身でアクセスが行える事で一見複雑な作業も効率よく処理できることが利点である。主にマップチャンネル情報のサブコンポーネントの属性とシェーダ情報と連動をさせることでゲームに最適化したデータの作成が行われている。

日本の寺院風のステージの屋内シーンを例にとって金内氏に分かりやすいご説明を頂いた。屋内シーンはロウソクが灯るような暗がりのステージだが、扉が開いた場合には太陽光が差し込んでくるイベント処理がプログラムされている。こういった光の変化に背景オブジェクトのグラフィックも連動する必要がある。そこで、背景オブジェクトの頂点カラー情報としてロウソクの間接光に反応する情報をカラー R に格納し、扉が開く時の太陽光に反応する情報をカラー G に格納している。そして、アンビエントオクルージョンの情報はカラー B へ焼き付けられ格納するという仕分けがコンポーネント単位で設定されているのだ。頂点カラー RGB に情報を焼き付けることでグラフィック処理の実現とデータの効率化の両方が同時に図られた。シチュエーションによって変化をする背景オブジェクトを作成するにあたり、クオリティを最大限に引き出しながらデータ容量を抑えるという作業では 3ds Max チャンネル情報の扱いやすさが大きな貢献をしたのである。

最後に

ストリートファイター IV ではカプコンの MT フレームワークではない開発環境で制作されている。Softimage と 3ds Max を使用して作成されたキャラクタモデルとモーションデータ、背景データは、Collada を独自拡張した中間フォーマットを介してコンバートされ実機へと出力される。ゲームの制作は「Xbox 360」や、「プレイステーション 3」に対応した PC ベースでのマルチプラットフォーム開発環境が整備されているため、デザイナが Softimage や 3ds Max 上で作り上げたデータは、従来のように実機に持って行かずとも、即座に PC 上でゲームに組み込んだ状態での確認が行えるという。

「今後も、Softimage、3ds Max、MotionBuilder といったオートデスク製品が持つそれぞれの強みを適材適所で最大限に生かしていくことで、開発プロジェクトを成功に導いてより多くの方々が楽しんで頂けるゲームを提供していきたいですね。」とソフトウェア技術部部長の脇氏は力強く語ってくださった。

開発に携わったデザイナの皆様

開発に携わったデザイナの皆様

株式会社ディンプス

上段左から
千田 幸代氏(背景モデリング担当)
亀井 敏征氏(アートディレクション担当)
村山 衣絵氏(背景モデリング担当)

下段左から
秋山 勇人氏(キャラクタモーション担当)
山本 哲也氏(キャラクタモーション担当)

インタビュー協力:  脇 博之氏、 金内 大輔氏、 亀井 敏征氏

© CAPCOM U.S.A., INC. 2008, 2009 ALL RIGHTS RESERVED.

導入製品/ソリューション ・Autodesk Softimage
・Autodesk 3ds Max
・Autodesk MotionBuilder

*上記価格は年間契約の場合の1ヶ月あたりのオートデスク希望小売価格(税込)です。

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