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テクモ株式会社 
NINJA GAIDEN 2 
フェイシャルアニメーションの質を向上を実現したSoftimageのFace Robot

テクモ株式会社 NINJA GAIDEN 2 フェイシャルアニメーションの質を向上を実現したSoftimageのFace Robot
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メインツールとしての XSI

『 NINJA GAIDEN 2 』では、Face Robot 以外の 3D パートは、XSI によって開発が行われている。そこで、XSI で作業されている背景 CG のチーフ担当/中城氏にもインタビューにご協力を頂いた。中城氏は、Unix 版の SI|3D の時代からソフトイマージ製品をご利用頂いているほどのヘビーユーザだ。

背景制作のプロセスは、松井氏ら企画陣のコンセプトからレベルデザインチームがマップを設計、それを元に背景 CG チームが 3D データを構築していくところから始まる。具体化された背景に、バトルなどのイベントを組み込み、問題が無ければディテールを追加していくという流れだ。『 NINJA GAIDEN 2 』では、一度通過すると二度と通れないマップも存在するなど、広大なマップがより贅沢に作成された。広大なマップに加えて、HDR、トーンマッピング、法線マップなど次世代の表現が求められたため、物量やデータサイズは大きく増加したという。前作と比較するとデータ量は、6、7 倍に増加したが、XSI での作業は非常に快適に行えたという。ゲームの実機上では、膨大な背景データのなかに高密度キャラクタが多数同時出現しつつも驚愕のスピードで描画処理が行われている。このような処理の実現は、デザイナのみならずプログラマの技術と努力による部分も大きい。デザイナとプログラマが互いを尊重しながら開発を行う結束力と協力体制が Team Ninja の特色であるという。

デザイナ側で高速処理を実現できるデータを作成するには、必要のない情報を削減することが重要になってくる。そこで、データサイズの大きな背景モデルには、XSI のポリゴンリダクションを利用して LOD モデルが制作された。また、独立したオブジェクトであっても、描画パフォーマンスをあげるために、マージや分割を繰り返しながら最適化を行っている。XSI の非破壊構造は、こういったマージや分割を行っても、オブジェクトが持つ UV 情報が保たれているため、試行錯誤が容易に何度も行えたと言う。

「ゲームの世界観を決定するのに重要な要素が背景です。『 NINJA GAIDEN 2 』は、背景を目に入れる余裕が無いほどに、息つく暇も与えないアクションに仕上がっていますが、それでも伝わる骨太で明解な背景としました。ぜひ熱中して遊んで頂いて、非日常の感覚を雰囲気から感じ取って欲しいと思います。」と中城氏は語る。

続いて『 NINJA GAIDEN 2 』プロジェクトで、モーション班の環境整備やセクション間の橋渡し、スクリプト製作、リグセットアップと多方面で活躍した岡本氏にもお話を伺った。

主人公のリュウハヤブサ自体は、既存データの活用や処理軽減の目的もあって比較的シンプルなリグ構成だが、その他の多くのキャラクタは、挑戦的な試みを行っているという。ひとつの例は、手を上げると肩がつられて自然に持ち上がるような制御を実現するエクスプレッションを導入したことなどがある。これによってアニメータは、肩の動きを意識することなく自然なアニメーション付けが行えたという。

リグセットアップでの別の試みは次のようなものが挙げられる。今回は尻尾や触手をもつキャラも多く登場するという。そこで、自分でスプライン IK を自動で組むスクリプトを作成し、リグセットアップを行ったという。岡本氏によると XSI のスクリプト環境は充実しているという。初心者はログをベースにカスタマイズが容易に行えるうえ、上級者は幅広い言語の選択から高度な制御が実現できるためだ。モーション作成では、反復作業や単純作業も多いためスクリプトを用いた自動化はかなり有効であるという。

Team NINJA の作業環境は、数クリックで XSI 上でのアニメーションを実機でプレビューできる環境が構築されているという。ボディアクションのアニメーションでは、実機に出力を行うプレビューをかなりの回数を試す必要がある。そこで、素早くプレビューを行えるように環境の整備を行ったのである。

すなわち、その作業イメージとは次のようなものだ。ツールを実行すると、プレビュー出力に必要な関連アイテムがすべて自動判別される。必要な作業は出力先を選ぶだけという分かりやすさだ。このプレビューに付随して、自動的に最新のデータをマスターアップ用データサーバに転送させることや、情報管理のためにエクセルへのデータ反映も自動に行える。こういった環境整備によって他のセクションとの連携もスムーズに行えたという。

モーション班の岡本氏は XSI のアニメーション機能について次のように語る。 「『 NINJA GAIDEN 2 』のゲームモーションでは、重さや痛さがちゃんと伝わるようなアニメーション作りが最も重要でした。そんなときも、XSI の充実したアニメーション環境は、どの機能を使えばいいのかと、迷うくらいに豊富に選択肢があると感じました。今回のプロジェクトでは、使用できなかった機能も今後利用できるように研究を進めていきたいと強く感じています。」

最後に

テクモ株式会社では、Team NINJA を含めたゲームプロダクション部門の開発は、XSI をメインツールとして 3D コンテンツ制作が行われている。ツールを統一することで、データコンバート作業の手間がなくなることや、プラグイン開発を複数ソフトに対応させる必要もなくなることは容易に想像がつく。

「ツールを一本化した場合、セクションが違ってもノウハウや技術、そしてデータの共有が行えることは大きなメリットになります。さらに、セクション間での移動や、プロジェクトへの緊急参加が容易に行えることは、プロダクションを活性化させ、作業テンションの向上にも繋がってきます。私はモーションデザインを担当していたことがあり、SI3D の頃からソフトイマージ製品に慣れ親しんできました。そうした経緯もあってディレクションの立場となった今も、Face Robot や XSI というツールに信頼性を予見できたわけです。結果としてそれらは、今回の『 NINJA GAIDEN 2 』プロジェクトでも開発スタッフが 3D ツールに求める期待に十分に応えてくれたと感じています。」と松井氏はインタビューを締め括ってくださった。

『 NINJA GAIDEN 2 』で描いたものは、単なる暴力では無く、生々しさを持った具象を真っ向から力強く表現したことに真価がある。「インテンシティ」という言葉でしばしば表現するが、そこには真剣さや感性を刺激する力の美学が含まれている。ぜひ実際にプレイをして、このゲームが持つパワーやパッションを体で受け止めて欲しい。(松井氏談)

インタビューにご協力頂いた Team NINJA スタッフの皆様

インタビューにご協力頂いた Team NINJA スタッフの皆様

テクモ株式会社

ゲームプロダクション Team NINJA 所属 (右から)
『 NINJA GAIDEN 2 』プロジェクトでの担当

松井 宏明 氏 美術等、演出分野の指揮を担当
野瀬 正博 氏 Face Robot によるフェイシャルアニメーション、キャラクタ CG 制作を担当
岡本 尚也 氏 スクリプト作成、リグセットアップなど、モーション関連の環境整備を担当
中城 謙一郎 氏 背景 CG 制作の指揮を担当

© TECMO.LTD.Team NINJA 2008

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