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テクモ株式会社 
NINJA GAIDEN 2 
フェイシャルアニメーションの質を向上を実現したSoftimageのFace Robot

テクモ株式会社 NINJA GAIDEN 2 フェイシャルアニメーションの質を向上を実現したSoftimageのFace Robot
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フェイシャルキャプチャ収録

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収録時のカメラ設置状況テスト 演技を行うソフトイマージスタッフ

Face Robot 班がセットアップやチューニングの作業を進めるなか、2007 年 8 月某日に株式会社ダイナモピクチャーズのスタジオにてフェイシャルアニメーション用のキャプチャデータ収録が行われた。

フェイシャルキャプチャの際は、音声パートとフェイシャル演技を同時に収録してしまうというケースもある。しかし、今回は声に魅力のある声優を起用したい意向もあり、キャプチャデータ収録に先立って音声パートの収録が行われた。そして、キャプチャデータ収録時に声優のセリフにあわせるよう事前に練習を重ねたフェイシャルアクターが顔の演技を行った。世界に向けた発売が前提のために、セリフとモーションの両方は英語音声を基準に収録された。しかし、そこは日本発のゲームのため、日本語版でも自然なフェイシャルになるように仕上げられている。

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画コンテをもとに 演技指導を行う松井氏 編集中の(株)ダイナモ ピクチャーズ三鬼氏

収録スタジオには、8 台の Vicon カメラが半円状に設置された。35 個のマーカーを顔に貼り付けたアクターが、モニターに表示されるセリフを確認しながら事前収録の音声にあわせて演技を行うという流れである。こうして収録されたキャプチャデータは、Vicon 側から C3D の形式で書き出すことによって Face Robot 内に読み込めるのだ。

収録の際は、キャプチャデータだけではなく、フェイシャル演技を行うアクターの様子がリファレンスとして動画撮影された。後のアニメーション作業では、まさにそこに答えがある、このリファレンス動画が目標設定として役立ったそうだ。

松井氏によると、キャプチャの利点は、手付けアニメーションでは行うことが困難な演技指導や演出が、その場で行えることにあるという。松井氏の演技指導のもと次々とフェイシャルアニメーションの収録が行われ、C3D データが生成されていった。収録されたキャプチャデータのソースは、実に 330 種類にのぼったという。

キャプチャ収録の途中では、サンプルの Face Robot モデルにその場で C3D のモーションを流し込むプレビューも行っている。これは、データに問題が無いかをチェックするだけでなく、演技する役者に対しても結果がわかるほうが、モチベーションがあがるという効果もある。自分の演技がどのようにデータに反映されているかがわかると演技にも熱がはいるというものだ。 即興のプレビューでも、Face Robot が個性までちゃんと拾ったフェイシャルを再現していることにアクターも大いに感心をしていた。

強力なリターゲット機能

Face Robot のセットアップが完了し、C3D キャプチャデータが揃えば、モーションの流し込みを行う。この作業で力を発揮するのが、Face Robot のリターゲット技術である。収録した際のアクターの顔形状とゲームに登場するキャラクタの顔形状は当然異なるものだ。しかし、Face Robot を利用する限りは、こういった顔形状の差異による修正や調整作業を意識する必要はない。なぜなら、Face Robot のリターゲット技術による内部的な自動計算で、ワンクリックのモーション適用が可能だからである。もちろん、このリターゲット技術によって、ひとつのモーションを形状が異なる複数の顔モデルに流用することも簡単に実現できるのだ。

C3D のキャプチャデータを流し込んだ後は、ゲームキャラクタとして理想の表情になるように、様々な手法でアニメーションの調整が行われた。

まず Face Robot は、Calibrate という機能でモーション全体に対するパフォーマンス調整が行える。つまり、Calibrate の数値を増減させることで、顔の動きを抑えたい場合や逆に誇張したい場合にも対応できるのだ。Calibrate 機能は顔全体でモーションの調整を行えるものであるが、Adjust 機能のパラメータを用いるとさらに細かい調整が可能だ。Adjust 機能では、リグコントローラ毎にモーションの増減を制御できるうえ、キーフレームによるパフォーマンスの変化も実現できるのだ。

Adjust 機能は、瞬きのタイミング制御にも利用された。まず、Adjust パネルの瞬きのパラメータをゼロにしてキャプチャ時の動きをミュートさせる。その後、手付けで理想のタイミングに瞬きが発生するようにアニメーションが行われた。

さらに、Face Robot では、モーションキャプチャによる制御状態に、手付けアニメーションをレイヤさせることも可能だ。内部的にキャプチャデータとは、別のレイヤで手付けモーションは扱われている。つまり、オリジナルのキャプチャの動きをベースにアニメータが思うように動きを誇張したり、変化を加えたりすることができる設計となっているのだ。こういった手付けキーフレームアニメーション作業は、カット&ペースによるタイミングの微調整が柔軟に行えるといった利点もあるという。

Adjustを用いて自由自在にキャプチャデータを調整出来る。キーフレームのレイヤ制御で微調整も行える。

さらには、プロットを行うことでキャプチャデータそのものを F-カーブのアニメーションに変換することも可能だ。キャプチャデータのプロットは、音声との同期タイミングの調整や、余分なフレームをカットする際に利用された。

このようにして、ショット毎に様々な手法で、キャプチャデータと手付けアニメーションを組み合わせながらアニメーションが行われた。なお、キャプチャベースでの運用が主流であるが、プロジェクト終盤にかけて全て手付けで Face Robot コントローラをアニメーションしたというケースもあったそうだ。

*上記価格は年間契約の場合の1ヶ月あたりのオートデスク希望小売価格(税込)です。

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