STUDIO4℃初の長編フル3DCGアニメ「映画 えんとつ町のプペル」に込められたこだわり
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目次
3DCGツール「Maya」で再現したプペルの世界
表に出ないひと手間でクオリティが変わる
アニメーションの命はポーズとタイミング
迫力を出すために使ったトリック
Shotgun活用法
プペルのここを見てほしい!
『鉄コン筋クリート』『海獣の子供』などで知られるSTUDIO4°Cが、お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣氏が監督を務めた絵本『えんとつ町のプペル』を原作としたアニメーション映画の制作を担当した。その内容はファンタジックな絵本の中に入り込んだような、温かみとサイバーパンクな世界観が融合するまさにSTUDIO4°Cにしか作れない作品だった。今回はSTUDIO4°Cにて本作のアニメーション監督を務めた佐野雄太氏、キャラクターの3Dモデル作成やフェイシャルを手掛けたキャラクター監督、今中千亜季氏に話を聞いた。
3DCGツール「Maya」で再現したプペルの世界
ーープロジェクトが始まったのはいつからですか?
佐野:4、5年前ですね。
今中:まずは田中(栄子)プロデューサーや、監督の廣田(裕介)さんが、西野さんと実際にやり取りをして、シナリオを作っていくところから始まったみたいです。
ーーそもそも、「えんとつ町のプペル」を手掛けることになったきっかけは何ですか?
今中:元々、西野さんのほうから、『マインドゲーム』などで繋がりがあった吉本(興業)さん経由で、4℃のほうに「映画を作りたいんですが、どうしたらいいですかね?」というご相談を頂いたんです。それで、「せっかくならうちで作ってみようか」ということでプロジェクトが始まりました。
ーーフル3DCGで作ることはいつ決まったのでしょうか?
佐野:最初から決まっていました。田中プロデューサー的に、「やるならフル3Dで」っていうつもりで、受けていると思うんですよね。また、主人公のプペルが、作画では表現が困難なキャラクターなんです。構成するパーツが多すぎるので、CGでしか表現できない。無機物のパーツがものすごくいっぱいくっついていて、変形するというキャラクターなので、作画としては最も苦手なキャラクターですよね。描くだけでも大変なのに、それを全部のカットで、同じように描くというのはちょっと、、、。
ーーなるほど、たしかにものすごく複雑な構造ですもんね。
今中:また、着色も大変なんです。これも3Dだからスムーズにできたことですが、色の指定が今回はものすごく多いので。普通のキャラクターって、多くても50色ぐらいなんですが、プペルは130色以上あるんです。
プペルはテクスチャを描画していく前に、作画のアニメーションと同様の工程として色彩設計スタッフによりすべてのパーツの色が決められ、それをモデルに割り当てています。いつも使っている、Mayaへ色をスムーズに読み込むための社内ツールがあるんですが、その上限を超えてしまって。プペルのためにカラーチャートとツールを新しく改良しました。
佐野:町自体も、たくさんの煙突から煙が動いて出ていなくてはならないので、それもCGじゃないと表現できないポイントでした。
ーープペルのモデリングからして大変だったのではないかと思うのですが、最初はどのように進めていかれたんですか?
今中:キャラクターデザインの福島敦子さんから頂いたデザインが、内側の隠れているところまで細かく設定していただいてるものだったので、作りやすい状況ではありました。パーツが多くて物理的に大変というのと、実際に多くのパーツを重ねて形作っていくと、プペルとして目指しているシルエットとは離れていってしまったり、そのあたりは苦労しましたね。最初に自分のところに届いたのがルビッチのデザインだったので、まずはルビッチのモデリングから始めました。
ーールビッチもかなり再現が難しそうな、ニュアンスのあるキャラクターですよね。
今中:はい。三面図(キャラクターを三面から見た絵)や面取り図、ポーズ参考など、最初からさまざまな参考を作成していただいていました。頭部のかたちは粘土で立体を作ったものを見せていただきながらすり合わせしました。作成したモデルは実際にキャラクターデザインの福島さんにも一緒に見ていただいて、「もっとこうした方が可愛らしくない?」というやり取りをしながら作っていきました。
ーールビッチのモデリングで、特に苦労した部分はありますか?
今中:難しかったのは、形がちょっと独特なことです。特におなかの辺りですね。ここが一番可愛い要素だと思いますので、そういうところを気にしたり。他に苦労したのは髪型です。実はこういう髪って、一番CGで作りにくいデザインなんですよ。こういう、不規則にツンツンしたトンガリがあるような髪型。
ーーツンツンがCGで作りにくいってどういうことなんですか?
今中:デザインのようなルックの髪型を目指してモデルを作っていくわけですが、この髪型を実物として考えてツンツンの数を作ると、ツンツンのシルエットや主線が多く出すぎてデザインとはかなりかけはなれたものになってしまうんです。うまく省略しなければなりませんがどの角度から見ても全体のふわふわとしたボリューム感は必要。だから、できるだけ尖るところまでは平らにして、先だけを尖らせて。なので、平坦な所も多いんです。このへんとかはラインを出さないようにしよう、ディテールは少なくしよう、、という調整をすごく細かく行なっているんです。でも福島さんのデザインを見て最初に思ったのは、『最高に可愛い』って(笑)。
ーー確かに、どこから見てもすごいきれいですよね。
今中:福島さんから素晴らしいデザインが上がってきて、これをMayaで作らなきゃいけないというプレッシャーが第一だったんですけど、可愛いから頑張るぞっていう感じでした。私がプロジェクトに関わり始めたのが3,4年前だったので、廣田監督と一緒にまずはキャラクターのモデリングから始めました。実際の作業は、いろいろな社内外のスタッフに作っていただいたモデルを、自分の所でチェックして。物によっては廣田監督ともやり取りをして、最終的な形を作っていくというやり方です。
ーーこういう絵本的なキャラクターが自然に動いたり、自然に走らせるのって、3DCG上だと大変じゃないですか?リグの付け方とか...。
今中:そうですね。なので、特にルビッチのおなかのあたりは独特な形なので。お尻を曲げたときもちゃんとプリっとなるようにとか、他にもひざの形だったり、福島さんのキャラクターデザインの良さを消さないように、あまりリアルっぽくならないように、Mayaで形状を調整していきました。廣田監督からも、「ここを1ミリずらしてくれ」っていうものすごく細かい指示も来るので(笑)。
ーーミリ単位で計算された可愛さだということですよね。キャラクターがすごく多彩でしたが、全部で何体ぐらい出ているんですか?
今中:名前があるぐらいのメインキャラクターは、22体ぐらいですね。煙突掃除の仲間はMayaでモデリングしています。その他に、映画観ていただいた方はわかると思うのですが、かなり多くのモブ(群衆)キャラクターもいまして。こちらも力が入ってます。それで、モブも合わせたら70体ぐらいになります。
ーーそんな数のモデルのチェックを全部今中さんがされていると。モデリングは一体あたりどれくらい時間をかけたんですか?
佐野:今回は時間を非常にかけていますね。監督が本当にこだわっていて、「ポーズ付けた時ここ見えるの?!」という部分にまでこだわってモデリングしています。
今中:数も多かったので、モデルのチェックはキャラクターモデリングチーフの吉川(由衣菜)さんと自分で進めました。メインキャラクターは自分がチェックしたものを吉川さんに補助してもらい、モブは吉川さんチェックしたものを自分が最終チェック、というのが多かったです。
ーーそんなこだわりを経て、この完璧なルビッチとプペルができたということですよね。
今中:そうですね。プペルは、目にオペラグラスが入っていて...まばたきするときに中のレンズが回転するようになっています。これは佐野さんが作ったものですね。プペルのパーツの中は、基本的に全て動くようになっているんです。
ーー全部ですか?!
今中:そうです。ポンチョを着た時も、形をいろいろ変えて、素敵に見えるようにしたり。IKプラスFKも入っています。あと、クロスシミュレーションも一応入っていて、使いたい人は使えるようになっていて。この辺のキャラクターのリグ周りもすべてMayaで設定しています。
佐野:プペルのどこを動かすかはコントローラーで操作しているんですが、コントローラーを見つけるだけでもひと苦労な程、色んなところが動かせるようになってます(笑)
今中:ルビッチとプペルは描くのも動かすのもダントツで大変でした。あとは、カット作業で、「フェイシャル(表情)のチェック」も担当していたので、それも大変だったんです。ルビッチってちょっと独特の顔なので、下から見たときとかにカエルのように見えてしまう。それを絵的に良くするために、表情が変わるごとに口の位置を調整したり、目を寄せたり...。こういう調整ができるように、Maya上で、全部のキャラクターの顔を動かせるようにしているんです。モブキャラも全部、パーツの位置を動かせるようにしています。
ーー見えないところにそんな苦労があるんですね。
佐野:やっぱりCGってモデルが完璧なので、基本的にどういうカメラワークにしても、完全な顔にできるんですね。作画でそういうふうにするのは難しいんですけども、CG上での計算は完璧なんですが、逆に言うとロボットのように見えてしまう。つまり温かみが出ないので、今回の作品は、作画と同じで、カメラワークに合わせて、キャラクター的に良く見えるように顔を毎回変えています。
佐野:表情アニメーションは、アニメーションの一部なので、ここで嬉しい顔をしてくださいとか、ここで目をつぶってくださいとか、僕が指示しています。その後、キャラクター的にこの顔で大丈夫か?というのを、今中さんがチェックをして仕上げるんです。
ーーすごい手間暇ですね。4℃では、完全分業というよりもそうやってクロスオーバーすることが多いんですか?キャラクター監督の今中さんがフェイシャルアニメーションのチェックまでやっているのは凄いなと思ったので。
佐野:そうですね。みんな全部できるので、個人の能力の範囲が広いんです。だから自分もモデリングもやっているし、撮影には自分も今中さんも関わっています。そういう風に仕事をしていくメリットは、撮影を見越してモデリングも作れたり、モデリングはここまでやっておいて、あとはアニメーションの後にやればいい、という合理的な判断ができるようになることです。「きっとここも動くだろう」と考えてキャラクターを作ることができたり。
ーーそういう勘どころの蓄積が、4℃の財産だと思いますね。
表に出ないひと手間でクオリティが変わる
ーーそれではキャラクターのことはお伺いできたので、次はアニメーションについてお伺いしたいのですが。今回はトゥーン調のアニメーションになっていますよね。
今中:はい、基本的にプペル以外はセルシェーディングがベースになっていて、その上から、質感様のテクスチャを別素材で出して、あとはコンポジットで調整して、質感にカラフルな色をつけています。
佐野:シェーダーはRamp Shaderです。ここはノーマル色、ここは影色というように分けています。この、顔の所がマスクみたいになっているのは、そばかすが入っているので、テクスチャをかけているんです。
ーー今回レンダリングはどのように?
佐野:レンダリングでは、基本的に七つのパスで出しています。昔のレンダーレイヤーを使っているんですがこれがノーマルで、あとこれがシャドウです。
ーーそこまでいろいろな情報に分かれているということですよね。
佐野:これが影だけのマスク。それで、これがリムといって回り込み光、カラーマスクと、そしてこれがテクスチャですね。これ、白黒テクスチャで、あとはラインですね。こういう素材を出していって、それを合成して作っているんですけ。テクスチャはさっきの白黒しか出していないんですけれども、それをAfter Effectsのほうでいろいろ工夫して、ちょっと色を出したりして、ちょっとムラっぽい感じにしているんです。
今中:もともとテクスチャ担当のスタッフは、色のついた状態でテクスチャを描画しています。それを一度白黒にして、改めてAfter Effectsで色付きのテクスチャに寄せるという、ちょっと回りくどいやり方をしているんです。そのテクスチャモデルは、なかなか日の目をみないんですけど。そのおかげで、すごく良くなりました。
ーーその工程が必要な理由は何ですか?
今中:絵作りの幅を広げるためです。完成したテクスチャが貼ってあると、その後の調整がしづらいですよね。廣田監督の要望ですが、たとえばロングショットとアップショットでテクスチャの乗り方が違ってみえるほうが良い。テクスチャに限らず引きのときにディテールが省略されるほうがいいという共通認識があったと思います。
ーーすごいこだわりですよね。
佐野:他には、シーンによってテクスチャを描き変えるのが大変だったからという理由もあります。描いたテクスチャをあててしまうと、色を変えられなくなったりして、そのたびにテクスチャを描き直さないといけない。他の部分も一緒に変わってしまうので、この緑色の所を深い緑にしたときに、紫の所を同じ彩度の落ち方で落としたくない、ということが起こるんです。
ーーテクスチャを貼ってしまうとそうなりますね。
佐野:それを全キャラクターに対してできるかというと出来ない。だから、撮影で後から色を、フィルターみたいな感じで変えられるようにしないと、時間的にも物量的にも厳しいということで考えて、これを再現できるようなテクスチャを白黒からAfter Effectsの中で再現できるようなことを考えたんですよね。なので、白黒の中から色を分離して、ここの部分だけを紫っぽくして、ここの部分だけを緑っぽくしてというのを、CG監督の中島(隆紀)くんが一生懸命考えて。そのやり方だと、もうちょっとジェネラルな感じでできるということでやったという感じですね。この方法にするかどうか、そこの決断は結構大変でした。
ーーそれを決断したのはいつですか?CGは3年前ぐらいからスタートして、ある程度キャラができてきて、こういうところに入っていくわけですよね。
佐野:2020年の3月ぐらいですね。監督が美術に合わせたいというこだわりが強かったので、ルック開発のために背景が上がるのを待っていたんです。背景にもかなり時間がかかったので。そんな経緯でアニメーションはそれまでにも進めていたものの、8月だけで600カット完成させるというかなり強行なスケジュールになりました。
ーーアニメーションは全部で何カットあるんですか?
佐野:約1,400カットです。それで8月に600終わっても結局まだ800残っているので。それで、10月ぐらいまでにアニメーションは出来たんです。かなり頑張って。その後のレンダリングが、また凄かったので...。もう、全社体制でレンダリングをやりました。レンダリング会社さんと、ウチのスタッフもみんなレンダリングに回って。
ーースタッフロールのレンダリング担当の方がすごく多くて、どうしてこんなに多いんだろう?って思っていたんです(笑)。
佐野:レンダリングがものすごく重くて。特に後半に出てくる船が重くて、1枚もレンダリングできないんですよね。プロップチーフの小國(誉志幸)くんが張り切ってフジツボのようなディテールを異常に付けちゃって(笑)。普通にやるとレンダレイヤーを入れるだけで3時間ぐらい動かなくなっちゃうんですよ。なので、レンダレイヤーを最初に作って、後から入れるとちょっと早くできるとか、謎の裏技を見つけてやったりとかして。もちろんそういった各スタッフのディテールのこだわりの積み重ねで作品のクオリティがグッと上がっているんですけどね。
アニメーションの命はポーズとタイミング
ーーつまり、アニメーションを作るには、モデルを作って、動かすリグを作って、。そこにコンテが来るわけですよね。そこからテクスチャを貼ったり、カメラを決めたりしたんだと思うんですが、どういう作業をアニメーションの人たちがされたんでしょう?
佐野:アニメーターからカットが上がってきたら、自分がチェックするときにプロジェクト管理ツールのShotgunに上げるようにしていました。今回は制作がコロナ禍中ということもあって、ほぼ全ての作業をリモートで行ったので、外部の方ともやりとりをスムーズにするという意味でもクラウドベースのShotgunが役に立ちました。
ーーえっあれを全部リモートで作ったんですか?!果たして総勢何人ぐらいのアニメーターさんがいるのでしょうか?
佐野:メインの会社さんは5社で、20名から30名くらいですね。そんなに多くはないです。
佐野:こういう感じで上がってくるんです。2Dの場合はAfter Effects上でカメラを動かしてパンしたりするので、その場合はPhotoshopで作ってもらって、カメラはここからここまで来ますよ、キャラはここに立っていますよっていうのを決め込むのがレイアウトです。
ーーまず、コンテに沿ってレイアウトを決めるんですね。
佐野:そうですね。これで作ると決めたら、Mayaのカメラはこの大判で出しています。これはフィルムのフレームサイズなんですけれども、これを作るためにこうやって動かさないといけないので、Maya上ではこのサイズで作っています。その後に、ブロッキングを行うんです。つまり、動きのキーになる部分だけを作るという工程です。
ーーなるほど、そういうことなんですね。
佐野:CGの場合は、作画で言うところの原画なんですけども、動きの初めと終わりを作るんです。なので、手を上げたときに、手を下げるまでの間は中割りなので作らない。このポーズ、一番上げたときはここ、下げたときはこういうふうな手で持つ、ということを動きの幅、動きのタイミングをここで決め込むんです。海外のスタジオでは結構ブロッキングが行われていますが、日本はそんなにブロッキングを重視していなかったりするんですけど。
ーーでもそれで作ると、本当に理想通りの動きが出来るということですね。
佐野:ブロッキングは必ず自分の所でチェックをして返していました。そうすると、ポーズがしっかりするんです。アニメーションの命ってポーズとタイミングで、動きがある程度ちゃんとしていても、ポーズがしっかりしているのと、そうでないものでは、見え方が全然違ってくるんですよ。そこをブロッキングでちゃんと決め込んでおかないと、動きがどんどん流れていっちゃうんですよね。ちゃんとポーズが見えないとか、動きに説得力がなくなってしまう。また、タイミングもそうです。タイミングもここで決め込まないと、カット内でやたら動いていて何をやっているかわからない、なんてことが起きてしまう。だからここでもうちょっとここのポーズを長くしてくださいとか、この手の振りだと、ちょっと手の振りが小さいからもうちょっと大きくしてくださいというのをここでチェックするんです。
ーーとにかく事前に『決める』ということですね。でもこれをやると結局、後でアニメーションのチェックのときに楽になりますよね。
佐野:そうです。この動きのプラン、動きの設計図をここで、ブロッキングで決め込むというような感じです。確かに後で楽になるんです。でも、アニメーターさんにはすごく嫌がられるんですけど(笑)。ブロッキングって技術が必要で、作画の場合一般的には、動画マンを経て原画マンになるので、動画の勉強を経た後に原画が描けるようになるんです。つまり、中割りを最初に描く練習をしてから、キーになるポーズを描けるようになるんですよ。だけど、CGの場合は逆で、キーになるポーズがないと中割りが作れないので、キーになるポーズを先に作るんですよね。そうすると、初心者は、キーになるポーズを作っても、どういうふうに動くかわからない。作画の人はどういう動きになるかわかっているからキーのポーズが付けられるんですけど、CGのアニメーターで経験がないと、このポーズからこのポーズにどううまく動くが想像つかないんですよね。
ーーそれはかなりスパルタになりますね!
佐野:でも、ブロッキングをちゃんとやらないと、動きがどうしても流れちゃって、良い動きにならないんです。
ーー1,400カットもあると、チェックする側も確かにブロッキングをしないと地獄ですよね。さきほど海外ではブロッキングが行われているけど、日本ではあまり行われないというのはどういうことなんですか?
佐野:やっぱり教育の問題があると思います。ディズニーやピクサーは教育機関を持っているので、トップアニメーターは教師でもあるんですよね。つまり、どういうふうに作れば、こういうものが作れるっていうノウハウがあるんですよ。日本の場合は、作画だとまずは動画で練習して原画になるという教育の方法が確立しているんですが、CGアニメーションの場合は、3Dアニメーションがどういうものなのかという教育方法はなくて、どうやったら動きますよとか、Mayaの使い方はこうですよ、という教育が多いんですよね。それは作画で言うところの鉛筆の持ち方を教えているようなもので。そこはもちろんすごい重要で、それができないと何もないんですけど、そこの一歩先に行かないと、いいアニメーションができないんです。
ーーちょっと根深い問題かもしれませんね。アニメーションの動画って見せていただけますか?(※ブロッキングはレイアウト→ブロッキング→アニメーションという工程の1つ)
佐野:これは、「動きが多すぎる」ということでリテイクしてもらったカットです。
ーー全然完成度高く見えますが?!
佐野:そう。動きがやっぱり、3Dアニメーターの場合は、動きが多くなりすぎる傾向にあるんですよね。作画の場合は、描かなきゃいけないので動きが少なくなる。CGの場合は、結構簡単に動かせるので、見せたいものを全部動かす傾向にあるんですよ。なので、このカットだと、『ルビッチ、爆発は中心で起こさないと意味がない。できるの?』って台詞を全部動きで表現したくなっちゃうんですよね。だけど、見ているほうは、そんなに多くの情報を受け取れないんですよ。1秒に1ポーズぐらいじゃないと、動きがせわしすぎてどこに注目していいかがわからなくなっちゃうんですよね。ブロッキングでしっかり計画しておくとこのような修正も減っていくと思います。
ーー人間が受け取れる情報量まで考えて作っているんですね。
佐野:改めて見てみると、普通、人間ってしゃべるときにこんなに動かないんですよ。それで僕から「動きを減らしてください」というチェックが入り、今中さんがフェイシャルチェックを行なって返すと。
ーー今中さんはどういうフィードバックを返すんですか?
今中:例えばこのカットだと、スコップはゴーグルをかけているのでほぼ口しか見えていないんですが、常に口の形が左右対称なんですよね。右側と左側の開き方も一緒ですし、横幅も全部一緒で、そうするとCGっぽいというか、整いすぎていて柔らかさが出ないので、ちょっとどっちか短くしてくださいとか、ちょっと形を傾けたりしてくださいとかチェックします。あとは、このキャラクターは、こういうふうにシワを出さないでほしい、というようなルールも決めてあったので、「やり過ぎないでください」というようにチェックをします。スコップはおしゃべりキャラなので、もっと口を大きく開いてほしいとか、口のかたちのバリエーションを増やしてほしいというチェックバック内容が多かったです。
ーーそれを1,400カットもやるんですね。
佐野:しかも、テイク1で終わったカットは1カットもないという。
ーーみんながサラッと流している1シーンにも、こんなに熱いやり取りが、めちゃくちゃ詰まっているっていうのが面白いですね。
迫力を出すために使ったトリック
ーー最初のジェットコースターのシーンも、とんでもない動きをしていましたよね。
佐野:この一連のトロッコのシーンはかなり難しくて。先ほど言ったレイアウトからやるっていうのがちょっと難しくて。全部が3Dカメラワークなので。レイアウトで決め切れないから、修正しながらレイアウトを作っていくという感じでやっていったんですよね。だから背景も、どういう背景を作ればいいかがわからなくて、まだこれも仮で、どういうふうに置くかっていうのも最後の最後まで悩み続けながらやっている感じでかなり大変でしたね、これは。なので、このカットとか、ものすごい急だったりするんですよね。迫力を出すために。
ーースピード感がすごかったですよね。
佐野:あそこはちょっと自分が演出を担当したカットだったので、とにかく迫力を出さなきゃいけないというところでやっていったんですけど。ここは3Dの見せ場ではあるので。こういうグーッと落ちるところとかも、もう、ものすごい急で、ものすごい長いんですよね。信じられないぐらい垂直で落ちているんですけど。作画だと、嘘をついて、ギューっていうパースをつけるんですけど、CGだとパースが全然つかないんですよ。そうすると、すごく近くでヒュンって落ちた感じになっちゃうので、そこをどうやって迫力を出すか?というために、レールをものすごく長くしたり。
ーー距離を長くすることで解決させたんですか?
佐野:距離を長くするのと、カメラワークですかね。ちょっとここで、一瞬、着地で安心させた後に、グウーンとなるカメラにしているんですよね。なので、一緒に落ちる感じにするようにしたりとか、ちょっとここは迫力が出ればいいかなという。こことかは、ちょっと見ている人の限界になるぐらいまで回そうかなと思って。まだ回ってる?!ってぐらい回しています。
ーープペルを動かす上で気をつけたのはどんなことですか?
佐野:現実にいるキャラクターではなくてゴミ人間なので、人間になっちゃうとおかしいんですよね。でもちょっと間違えると、人間が中に入っているように見えちゃうんですよ。そうすると失敗なので、ゴミが勝手に動いているという感じにしなきゃいけないんですけど、それが強すぎちゃうと、逆に親しみが持てないキャラクターになってしまう。だからある程度、人間が親しみを持てる動き、人間としての許容範囲の動きをしつつ、人間の動きではない動きにしなきゃいけないというのがあって。
ーーそうですね。ロボットでもないですしね。
佐野:そうなんですよ。なので、そこがちょっとなかなか難しくて。人間だと、目が先に動いて、顔が動いて、体が動くっていう動き方をするんですよね。例えば、疑問を表す時には体は基本的には動かないんですよ。顔だけ動かしますよね。そこをプペルでは体をちょっとロボットっぽいというか、若干、人間とは違うタイプの動きにしています。それがストーリーを追うごとに、ルビッチと関わりあうことで徐々に人間っぽい感じに、動きが変化していってるんですよ。
ーーそれはきめ細かい演出ですよね。
佐野:アニメーターさんには『このぐらい人間っぽく』という指示はできないので、とりあえず人間じゃない動きにしてくださいみたいな感じでお願いしていて、自分でちょっと顔をずらしたり、ちょっと傾けてたり。プペルは普通の立ちポーズも、真っすぐ立ってないんですよ。そういう感じでアニメーターさんに任せました。顔が中心線からちょっとずれていたり、手の長さとかがちょっと違っていたり。それで、ちょっと人間っぽさを低減していてもらって、それで最終的に、自分がチェックするときに、もうちょっと動きは人間っぽくしてくださいとか、ここはもうちょっとガチャガチャ動かしてくださいという感じで、流れ的に、親しみが徐々に湧いていく感じにしました。最初の頃は、異物感が強いほうがいいと思うので、化け物が出てきたっていう感じに見えるようにしつつ、徐々に愛着が持てる感じに‥という感じですね。
ーーそういうところは、佐野さんの方で考えるんですか?
佐野:そうです。監督がやりたいことは打ち合わせのときに全部聞いて、全てのカットには伝えるべき内容があるのでそれはしっかり押さえた上で噛み砕いて動きにするのが自分の仕事なので、そこをどういうな動きにするかっていうのは、監督は任せてくれていたので。そこでよっぽどこの動きは嫌だっていったら、監督のほうから直してほしいっていうのが来るんですけど。
ーーでもそういう小さなこだわりの積み重ねが、感情移入できるかどうかの違いになりそうですよね。
佐野:3Dアニメーションって、トロッコのシーンみたいにぐるぐる回す派手なところが注目されやすいんですけど、自分としては、3Dアニメーションは本当に細部の動きまで作れるのが強みだと思うんですよね。何回もやり直しできるし、プレビューしながら作っていけるので、本当に細かい動きの調整ができるんです。作画の場合は、1回描いて描き直すのは大変なので、なかなかそういう細かいところまではできないんですけど。その代わり顔の表情とか、豊かな、柔らかい表現は強いんですけどね。CGの場合は、そういう細部の細かい動きを作れるのが強みかなと思っていて、今回の作品では本当に、細かい動きだけで全部語れるというか、セリフがなくてもキャラクターが何を考えてこのポーズをとっているんだろうとか、この動きをしているんだろうっていうのが。
ーーセリフなしで見ても面白いくらいですよね。個人的にお気に入りのシーンはありますか?
佐野:すごく地味なシーンなんですけど。ルビッチが中心に来たのに気づいて、それでクルッていってプペルのほうを向くんですよ。それに対してプペルは「うん」って頷くだけなんですけど。
ーーどうしてですか?
佐野:プペルとルビッチって最初、全く違うものとして遭遇して、何も心が通じなくて、いろいろなことを乗り越えて、それでようやくここまで来て、最後の大仕事をやるときなんですよね。そのときにルビッチは、プペルのほうを向くだけなんですよ。何も言わないんですよね。それに対してプペルは「うん」って頷くだけなんですよ。それで、これだけで全部心が通じ合っているっていうのを表しているシーンだと思うんですけど。そこの頷くだけでも、頷き方っていろいろあって、感情を表した頷きっていうのはすごい難しいんですよね。なので、この頷く角度と、スピードとかも結構こだわって。
ーー確かに。『わかった』って感じの頷き方ですよね。
佐野:そうなんですよ。それも、それまでの、さっきロボットから徐々に人間になってきてっていうのを経て、これがあるから、その意味が出てくるカットだと思うんですよ。なので、ルビッチとの信頼関係があって、だからこれは何も言わなくてもわかったんだなっていうのが、うまく表現できたかなと。なので、このカットはかなり気に入っています。
Shotgun活用法
ーーさきほど見させていただいたアニメーションのチェックのやり取りはすべてShotgunで行われていましたが、Shotgunを導入される前はどうしていたんですか?
佐野:After Effectsに読み込んで、その上から修正の指示を描き込んで。
今中:直接データを担当者に渡していました。今まで手間が凄かったんです。ただ、今回導入したShotgunだとクラウド製品なので、ソフトを起動せずにブラウザ上でカットに描き込んだり返したりできるので、便利ですよね。しかもフレーム単位でも描き込んで指示もできるので。
ーーそれがまた返ってきて、チェックして、戻すと。佐野さんのデータを見ると、ものすごく細かい指示が(笑)
佐野:自分の場合は、クオリティを全部一定以上に上げるのをチェックしているので。それで、チェックが全部終わって一定以上になったら、後はさらにクオリティを上げたい所を自分でMayaで修正していくという感じですかね。どうしてもピンポイントの所は、いくらお願いしても直らなかったり、自分の感覚的なところが多くなってくるので。アニメーターが上げてくれるものとしては100パーセント上がっているんですけれども、さらにちょっとここをこだわりたいというのがどうしてもいっぱい出てくるので、そこを最後の1ヵ月ぐらいですかね、ずっと直していました。
ーーただ、1,400カットを1本に繋げたときに、違和感のあるシーンが出てきたりしませんか?
佐野:チェックしていくときから、「とりあえずオッケーだけど、後で直します」っていうのを全部出していって。全部のチェックが終わったときからもう後は天国で、あとは自分の好きなようにできるので、あとは楽しいことしかないっていう感じでしたけどね。ひたすらクオリティを上げるだけっていう。
ーーShotgunは佐野さんがメインで使われていたんですか?
佐野:制作進行が作っているカット表というのがGoogleスプレッドシートであって、アニメーションのチェック用のカット表にShotgunを使いました。作画のレイアウトやラフの原画、動画仕上げなどの段階別にそれぞれのカットを分けています。
今中:アニメ、フェイシャルでもShotgunを使いました。ブロッキング、アニメーション、フェイシャルの3項目をShotgunでやっています。
佐野:今どのカットが何テイクなのか、どの段階にあるのかを一覧で見れるので、やっぱりすごく使いやすかったですね。
ーー過去の修正履歴も全部残っているから、混乱も減りますよね。
佐野:そうですね。アニメーションがテイク5でようやくオッケーになったかと思ったら、フェイシャルチェックに回す、というように作っているので、Shotgunがないと、チェックをしている側もわからなくなっちゃうんです。なので、今中さんとチェックバック違いを起こさないように防止もできるのが便利でした。それまではローカルのフォルダの中に入れたりしていたんですが、数が多いと辿るのも難しくなってくるので。
ーースプレッドシートとかで、こんなコメントとか管理できないですもんね。
佐野:そうなんですよ。なので、これ、結局フェイシャルとかブロッキングだと違うところにチェックを回さなければいけないんですが、Shotgunだと「関連タスク」という項目で出てきてくれるので、助かりました。フェイシャルチェックに行っちゃっているのに、間違ってアニメーションのチェックをしようとした場合にも、関連のタスクを見るとフェイシャルが出てくるので、「あ、フェイシャルまで行っているんだ」っていうところがわかったりとか。
ーー今まではファイルのフォルダを作って、ここを見てくださいねっていうのをやりながら修正するのに比べると、ミスが減りそうですね。ソフトウェアを立ち上げなくても修正指示ができるし。
佐野:監督から「こういうふうにキャラを配置してほしい」などと紙に書いて指示があった時にも、そういう資料って結構どこかにいっちゃいがちなんですよ。それが、Shotgunに上げておけばなくなることもないし、画像で確認できるのでわかりやすかったですね。他の人にも「ここの資料があるので見てください」と言えるし、設定やリグの仕様書など、そういう最新情報ともここに書いてあります。
ーー外注のアニメーターさんが間違ったモデルを使って作ってしまうと、全部やり直しになりますが、Shotgunだとそういうことも起こりにくい。
今中:はい。更新したりアップしたら、ここに上げておきましたので、ダウンロードお願いしますという感じで連絡を入れています。今までは一つづつ送らなきゃいけなかったんですけど、そうすると送るのを忘れていたことも出てくるし、送ったのに入れてなかったということも出てくるんですね。どっちがどっちだったかわからなくなるので、とにかくShotgunを見て、Shotgunから最新のやつを入れておいてくださいね、とすると、混乱がなくなってショートカットできました。制作進行と、CG監督の作業量軽減のためもあって、Shotgunを活用していましたね。
今中:内部、外部とのやり取りをする手間がすごかったので、それのショートカットのためですね。
プペルのここを見てほしい!
ーーでは最後に、制作者として、「ここを見てほしい!」というポイントがありましたらお教えください。
佐野:僕はアニメーション監督なので、見どころとしてはやっぱり動きを見てほしいかなと。先ほど言ったように、本当に動きだけで感情が伝わるような動きを目指して作っていて、それがかなり達成できた作品じゃないかなと自負しているので、ぜひ、そういうところを見てほしいなという。キャラクターが喋っている裏までもわかるように動かしたつもりなんですよね。なので、このキャラクターはこう言っているけど、本当は心の中ではこうなんじゃないかなというのも考えられるように作っているので、そういうところを考えながら見てもらえると、より楽しめると思います。
今中:自分としてはですね、今回キャラクター監督として、カットのフェイシャルを見させてもらったんですけど、それって今までずっと自分がやりたいなと思っていたことでもあったので、やっぱり3Dでやると、表情がどうしても硬いなってずっと思っていたので、それを何とか、柔らかい、生き生きとした表情で、カットを最終まで完成させるというところを一番気にして、モデリングの段階からやっていたので、そういったところを見ていただけると嬉しいんですけど。でも、3Dで作っているからといって、あんまり3Dだからこうとかいうふうには見る人には思ってほしくないので、絵っぽくするっていうのが、みんなの、スタッフの目指しているところだったので。
ーーあともう一つだけ質問なんですが、CGクリエイターを目指す人になにかアドバイスはありますか?
佐野:僕は、生きているときは、常に動きのことを考えています。常に動いている物とかは、こういう原理で動いているのかなっていうのを考えながら生きています。自分は結構、この業界に入ったのがすごく遅くて。28歳のときに入ったんですけれども。なので、何をやっても遅いことはないかなっていうふうに思っていて。逆に、自分が入ったとき、28だと、他のライバルになる同い年の人は、10年ぐらいキャリアがあるんですよね、もう。
ーーその差は大きいですよね。
佐野:そことやり合わなきゃいけないので、人の10倍やらなきゃいけないっていうのはあるんですけども、そこまで別に自分が何もしてこなかったわけじゃないので、逆にこの業界で10年ビハインドがあるということは、それ以外の所で10年先に行っているっていうことですよね。それ以外の経験があるっていうことなので、そこを活かせないということは絶対ないと思うんですよ。なので、全てが経験なので、それを活かすようにしないと絶対に自分の良さは出ないので。そこを何でも一生懸命やることが大切だと思うんですよね。どんなにつまらないことだと思っても、自分にとって、すごいかけがえのないことだというふうに思えば、いろいろその中から、光るものが見えてくるはずなんですよ。例えばただ単にはんこを押しているだけの単純な作業をしているとしても、『一体このはんこってどういうふうに作られて、この自分が押しているはんこの先には一体何があるんだろう』って思うだけで全然違ってきて、物事の捉え方によって自分が得るものっていうのは全然違うと思うので、そこをやっていけば絶対に道は開けるんじゃないかなというふうに思っています。
ーーいい話です(涙)。それでは今中さんお願いします。
今中:最近、働き方改革とかもあってどうかわからないんですけど、やっぱりCGの仕事ってみんな忙しいじゃないですか。で、自分が入ったときもすごく忙殺されてしまって、働きながら新しいこともいっぱい勉強したり覚えたりとかしなきゃいけなくて。自分は何が好きだったのかっていうのが、だんだん消えていくというか隠れていってしまって。学生のときだと、あれが好き、これが好き、こういうこととかも興味があるしという気持ちとかもあったのに、だんだんそれが失われていって、でも、仕事をしていると突然チャンスが来るときがあるのに、自分は何が好きだったのかっていうのを忘れてしまっていると、やっぱり力が出せなくなってしまって、それはもったいないので、自分は何が好きで、どういうことをしたいと思っているのかというのは、どんなに忙しくても忘れたら駄目だなと思うので、特に、まだ仕事をされていないような若い方なんだったら、自分が好きなことを大切に、知っておいてほしいなと思います。
ーーそうですね。仕事をしている大人も同じですね。ちなみに、試写の後も作り直していたとお聞きしたんですが...。
佐野:試写を見て、スタッフみんなが「自分はここを直したいです」って言うんですよ。それで、かなりギリギリまでクオリティを上げていました。
ーーすごい熱量ですね(笑)。ぜひ劇場で体験させていただきたいと思います。ありがとうございました。
*上記価格は年間契約の場合の1ヶ月あたりのオートデスク希望小売価格(税込)です。
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