トレンド&テクノロジー / WHY 3DCG? 〜3DCGが支えるコンテンツ制作の現場〜
Film & TV 業界編
CASE02:ModelingCafe・AnimationCafe
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3DCGはジャンル・作風を問わない。国境さえも飛び越える
"モデリング"に特化したCGプロダクションとして2012年に設立されたModelingCafe。ショット単位での請負が一般的だとされる業界の中で、業務範囲をコンセプトデザインからモデリングまでに絞るスタイルは注目を集めた。同社福岡スタジオの代表を務める北田栄二氏にその意図について伺うと「老舗の大手CGプロダクションに対抗して、少人数のスタジオが総合力で勝負するのは難しい。そこで代表の岸本をはじめ創業メンバー達が得意だったキャラクターモデリングに特化することで、大手にも負けない高品質なアセットで勝負できると考えたのです」と語る。
『FUTURE FACTORY - ロボット工場長、採用。|グッスマ15周年』/コンセプトデザイン・モデル制作を担当
©GOOD SMILE COMPANY 2016
『北九州市観光協会 関門海峡PRムービー COME ON!関門!』/モデル制作を担当
©Kitakyushu City & Shimonoseki City All Rights Reserved.
アニメ作品であれ、フォトリアルな作品であれ、クライアントの求める最高品質のアセットを、ワークフローに合わせた形で提供する同社のスタイルは評判を呼び、創業当初はTVCMやゲームなどの単発の仕事を中心に手掛けていたが、設立3年目にはゲームのシネマティックスやフルCG映画のアセットなど大きな案件に受注するようになったという。
その後、同社は飛ぶ鳥を落とす勢いで規模を拡大。2014年には"アニメーション"に特化したプロダクションAnimationCafeを設立。現在は両社合わせて80名、外部協力者を含めると100名の規模に拡大した。
Cafe Groupスタッフの皆さん。現在20代の若手を中心にスタッフが増加している。その要因の一つとして「最短の時間で最良のクオリティを生み出す」という理念に共感する方が多いと北田氏は分析する。「規定時間を超えて働くことをスタッフに認めていません。その代わり、決められた時間の中で最良の結果を出せるように常に方法を模索するように指導しています」と語る。こうした合理性追求の姿勢は制作環境にも反映されている。「表現力や作業効率の向上につながる設備投資は可能な限り行います。新しいツールの導入にも積極的です」とのことだ
北田氏は3DCGの利点として「幅広いジャンルの仕事を手がけることができる」点を強調する。我々の場合、モデリングに特化しているため殊更にその傾向は強いと思います。映画・CMの他にもゲーム、デジタル造形など幅広いジャンルが舞い込んできます。現在は主にエンタテインメントのジャンルが中心ですが、今後は医療や自動車向けのナビゲーションシステムといった分野にも広がっていくでしょう」とその汎用性の高さについて語った。
なお、今後の計画としてはCafe Group全体として、新会社設立、分社化などグループ全体を整備しつつ、海外案件比率を最大30%まで増やしたいとのことだ。得意分野であるモデリングに業務分野を絞ることで、様々な分野の上流工程に食い込み規模を拡大してきた同社。今後同社のグローバルな展開にも目が離せない。
AnimationCafe
http://animationcafe.co.jp/- Q1会社概要について教えてください(業務内容や強み特徴など)
- 全てに共通することは【アニメーション=動き】を重視し、追及することです。AnimationCafeは、アニメーターが中心となりハイエンドなCGを制作する専門チームです。映画・CM・ゲーム問わず、リアル系からカートゥン系まであらゆるジャンルの映像・モーション制作に対応します。
- Q2メインで使用しているオートデスクの3DCGツールについて、また同社の3DCGソフトウェアを使用し続ける理由について教えてください。
- Maya、MotionBuilder等。
- Q3今後の目標について教えてください。
- 弊社は世界で通用するレベルの映像表現を目指しています。目標達成に必要なインフラ、人材、労働環境等に今後も継続して投資を行います。海外就労を目指すクリエイターも応援します。
AnimationCafe制作実績 『KAMUY』 ©2016 NION,Inc