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第9回:ビジネス導入の流れ2

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こんにちは、 パーチ長尾です。

今回は、第6回でお話ししていた「3DCGビジネス導入の流れ」の続編として、写真プロダクションが3DCGビジネスを導入する流れと、建築系CGプロダクションが製品写真制作を始める導入事例を見ていきたいと思います。

3DCGビジネスではお客様のデータ(質感データなど)を蓄積することができるので、一度受注したお客様とは長く取引できるようになり、早く始められるほど収益が上がります。「導入を決める経緯」は様々で、始めは小規模に導入していくケースが多いですが、みなさん徐々にビジネスを拡大させていきます。

以下は、3DCGビジネスを導入する際の一般的な流れです。今後参入される際の参考にしていただければ幸いです。


「3DCGビジネスを導入する流れ」<写真プロダクションの場合>

ー3DCGビジネスを導入する理由ー
・撮影と画像処理を行ってきたが、撮影の仕事が減ってきたので、新規ビジネスとして導入を検討。
・「3DCG写真制作」でも広告写真制作のノウハウが要求されるので、既存のカメラマンやクリエイターの能力を生かせる。
・今まで「撮影」では制作できなかったようなデザインも「3DCGなら表現できるだろう」と考え、相談してくる広告主(案件)も増えているので、導入を決意。

ー導入にあたり、1番困ったことー
・デザインビズの経験者は少ないために採用が難しい。
・カメラマンやレタッチャーに3DCGを覚えて欲しかったが、デザインビズの教材や教育機関が無いので、最適な育成方法が分からない。
・デザインビズの経験者ではないCGクリエイター(ゲームや映画、建築系CG経験者)を採用するので、静止画の制作方法を新たに覚える必要がある。

ー導入後の広がりー
・写真撮影の仕事が減った反面でCGの仕事を多く受注するようになった。
・これまでの仕事は撮影だけだったが、3DCG導入後はWebや製品開発時のCG制作の仕事も受注できるようになり、仕事の幅が広がった。
・デザインビズのビジネスは静止画だけでなく、動画の仕事もくる。動画制作は行っていないので、動画制作会社がパートナーになった。
・建物の内観系の仕事が来たときは建築系CGプロダクションに協力を依頼した。

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図1 : 3DCGビジネスを導入すると、仕事の幅が広がる。広告/販促活動用ビジュアル制作のほかに、製造メーカー内で使われるビジュアル制作も受注できるようになる。


「建築系CGプロダクションが製品写真制作を始める流れ」<建築系CGプロダクションの場合>

ー製品写真制作を始めた理由ー
・家電メーカーから屋内撮影をCG化したいという依頼が来た。
・Webやイベントで使う屋内の動画制作の依頼が来た。
・製品写真の制作依頼が来たので、建築系以外の仕事が受注できるきっかけになると思い、引き受けた。

ー導入初期の課題ー
・製品写真制作でも機材とソフトは建築系で使っている物と同じで問題なかったが、CAD変換は経験が無く、難しい。
・建築広告写真を専門にしているので、始めは住宅空間を中心に見せるような画を作ってしまう。製品と空間のバランスの取り方に気を付ける必要がある。
・広告写真として「製品を良く見せること」は難しい。たとえばライティングは、ただ空間に製品を置くだけでは魅力的には見えず、また製品の形状や質感を表現する技術が必要。

ー課題解決、今後のためにー
・製造用3DCGのCAD変換については専門家のアドバイスを受けたり、セミナーを受講した。
・プロカメラマンのライティング方法を研究した。


「3DCGビジネス導入の流れ」について、印刷会社さん(第6回)、写真プロダクションさん、建築系CGプロダクションさんの一般的な導入事例をご紹介しましたが、いかがでしたか。

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図2 : 「デザインビズがわかるPPT」(無料提供しています)。

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