BAYONETTA - ベヨネッタ 
SEGA ×プラチナゲームズが贈る渾身の大作アクションゲーム

BAYONETTA - ベヨネッタ SEGA ×プラチナゲームズが贈る渾身の大作アクションゲーム
  • Maya
  • MotionBuilder
  • ゲーム

自由度が高い Softimage のアニメーション編集環境

さらに、ゲームプレイからシームレスに展開される迫力のイベントシーンがプレイヤーの気持ちをゲームの世界に没入させる。『BAYONETTA』には、実に 2 時間半ものムービーが盛り込まれているという。イベントシーン担当の津田氏にお話をお聞きした。

キャラクターの動きにはモーションキャプチャが採用されている。まず実写でビデオコンテを作成して早い段階で演技のイメージ固めることが最初に行われた。その後、モーションキャプチャ収録を行い、MotionBuilder を介してキャラクターのキャプチャデータは Softimage へと読み込まれアニメーション編集作業が行われた。

プラチナゲームズでは、作成したモーション、テクスチャ、モデルなどのデータ資産を管理するために NetView 機能を活用しているという。再利用が考えられるデータをファイルとして書き出すことで自動的にライブラリへと登録される仕組みが整えられているのだ。これにより、データを効率的に管理・蓄積を実現できたうえに、登録されたデータは NetView から誰でもドラッグ&ドロップで容易に再利用できるという理想的な環境を実現できたという。

アニメーション編集作業では、Softimage の Animation Mixer 機能があらゆるシーンで活用されている。キャラクターのモーション、指の動きからフェイシャルはもちろんのことカメラ編集まで Mixer 機能で管理編集が行われている。Mixer のオフセット機能を利用することでオリジナルデータを破壊せずに、キャラクターの位置や肘の角度などのあらゆるオフセット調整が行われているという。もちろん、アニメーションレイヤの機能でも同様の作業は行える。一つのことを実現するにも、様々なアプローチ方法が取れる自由度が Softimage のアニメーション編集機能の魅力だ。

「Mixer の Warp 機能やタイムプロパティのスケールを変更することで、カメラの再生スピードを自在に制御できました。カットを短く編集したり、クリップ同士をブレンドさせたりといった作業もとても直感的に行えるのが Mixer の利点です。Softimage のアニメーション環境には、ゲーム演出で重要な「緊張と緩和」、「静と動」を表現するために豊富なオプションが用意されています。」と津田氏は語ってくださった。

イベントシーンでのカメラワーク演出についても解説を頂いた。ベヨネッタは、移動距離やスピードが人並みはずれたキャラクターである。しかし、あまりにカメラのフレーム内に綺麗に収まりすぎることはスピード感やダイナミズムの消失につながってしまう恐れがあったという。そこで、実際の映画撮影の手法に近いカメラワークを意識しつつ、アクションシーン、それも空中戦や大災害でのダイナミックさを失わないよう心がけてカメラワークの編集は行われたという。

こういった空中シーンの編集では、カメラが激しく回転する演出も多く含まれる。そこで、カメラにアップベクターを設定することで、フリップを防ぐ工夫が行われた。しかし、アップベクターだけを採用するとオービッドによるアングル編集が併用できない。そこで、演出によってカメラ制御を切り替えるスクリプトを用意して制御を切り替えながらカメラワーク編集作業は行われた。

アニメーション編集が完了すると、編集結果はいったん素材としてレンダリング出力される。そして、2D 動画編集ソフトにクリップとして配置したのちにタイミングの確認、調整作業が行われる。最終的には、Softimage 側のパラメータにその調整を反映させて実機へと出力するというのがイベントシーン作成のワークフローである。

最後に

インタビューの最後にプロデューサーの橋本氏は次のように締めくくってくださった。 「『BAYONETTA』は、いま自分たちの出来ることをすべて詰め込んだ集大成のようなタイトルです。新たなスタジオの立ち上げから始まり、すべてがゼロからのスタートでしたが、スタッフ全員の熱意で無事にタイトルを完成させることが出来たことを誇りに思います。プラチナゲームズにとって"大事な一歩"を踏み出すうえで、Softimage を含むオートデスク製品が大きな力になってくれた事をこの場をお借りして感謝します。」

プラチナゲームズ株式会社

高島正規氏 フェイシャル担当
津田国彦氏 イベントシーン担当
橋本祐介氏 プロデューサー
吉村健一郎氏 キャラクターモデリング担当
鷲阪崇人氏 背景モデリング担当

導入製品/ソリューション ・Autodesk MotionBuilder
・Autodesk Softimage

© SEGA
"プレイステーション"は株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの登録商標です。
© 2008 Microsoft Corporation. All rights reserved.
Microsoft、Xbox、Xbox ロゴ、Xbox 360 ロゴ、Xbox LIVE、Xbox LIVE ロゴは、Microsoft Corporation および / またはその関連会社の登録商標または商標です。

製品購入に関するお問い合わせ
オートデスク メディア&エンターテインメント 製品のご購入に関してご連絡を希望される場合は、こちらからお問い合わせください。