有限会社シー・ブリッジ
3ds Maxを核に実践するビジュアルパワー進化論
- 3ds Max
- 建築・製造・広告
アカウント・ディレクター
天池 鋭男 氏
制作統括ディレクター
橋本 松紀 氏
ディレクター
金子 賢司 氏
東京都港区に本社を置くシー・ブリッジは、建築パースを中心にCGアニメーションやWebデザイン/コンサルティングを展開するクリエイティブエージェンシーである。
2005年設立という若い企業だが、その際立つクリエイティブパワーで業績を拡大し、業界の注目を集め始めている。急成長の背景には、多様な顧客ニーズに常に的確に応える独特の制作体制がある。
その独特の制作体制の裏側を代表取締役 アカウント・ディレクター 天池氏と制作統括ディレクター 橋本氏とディレクター 金子氏に話を聞いた。
得意分野のコラボレーションで品質と生産性を高いレベルで両立
「高級マンションのプロモーション用パースには最高のクオリティが求められますし、戸建て住宅ならしばしば早さが最優先です。もちろん仕上げもフォトリアル一辺倒とはいきません。そこで当社では案件ごとに内外のスタッフを選抜し、プロジェクトチームを組織。最適な人材による徹底した分業 制作、すなわち各人の得意分野のコラボレーションで、品質と効率を高いレベルで両立させています」社長の天池鋭男氏は語る。
このような独自の制作体制が高い生産性を発揮している背景には、2つ理由があるという。1つ目は、CG制作のあらゆる側面で最高のパフォーマンスを備えた3次元CG「Autodesk® 3ds Max®」を、設立当初からメインツールに選定。社外スタッフも含め、その普及を徹底したことである。
制作シニア・ディレクターの橋本松紀氏は語る。
「3ds Maxを使い始めて約9年経ちますが、当初からひと目見ればわかるくらいほかのCGとは一線を画していました。表現の突破力がずば抜けているというか、特に光の表情や照明演出など、リアルな表現では他の追随を許しません。その方向性が私の指向にも合い、使い続けてきましたが、3ds Maxがベストという確信は一度も揺るがなかったですね。最高の品質を 求める当社が、3dsMaxを選んだのは当然でしょう」。
しかし最高のツールでも、使いこなせなければ十分なパフォーマンスは発揮できない。裏返せば同社の躍進は、高いクリエイティビティを備えた「Max使い」が豊富に育っている証明でもある。これが2 つ目の理由、「人材力」だ。事実、同社は人材教育に大きな力を注いでいる。
「手描きパースの制作では職人的な"腕"が問われましたが、CGはむしろソフトの設定など情報量の勝負です。当社では定期的に勉強会を開くなどして、3ds Maxを主体とする知識やノウハウを研究、蓄積し、全員で共有しています。また、表現力を高めるには人間力も重要ですが、さまざまな機会を通じ、その向上に取り組んでいます」(天池氏)
3ds Maxの進化するビジュアルパワーがビジネスフィールドを拡大する
天池氏の言う「勉強会」は2週間に1度、社内外の関係スタッフ10数名を集め開かれている。前述のとおり、中心となるのは3dsMaxの活用に関する技術/ノウハウの勉強会だが、実は最近この催しが社外の「Max使い」からも大きな注目を集め始めている。
「3ds Max初心者や建築CGの賞を受賞しているような第一線のプロの方からも、参加したいと数多く声がかかっています。もちろん互いの勉強にもなるし大歓迎です。こうして多彩なクリエイターと交流できるのも、3ds Maxの魅力の一つですね。建築分野にユーザーが多い3ds Maxだからこそです」(橋本氏)。
さらにこうした交流を通じ、同社の制作スタイルや作品に触れた人材が外部スタッフとしてコラボレーションに参加したり、社員として入社するケースも多い。
「私も別の事務所にいたんですが、シー・ブリッジの教育に興味を持ち、最初は外注としてコラボレーションに加わったんです」。
そう語るのはディレクターの金子賢司氏だ。金子氏は当時、別のCGソフトを使っていたが、シー・ブリッジのプロジェクトに参加するために3ds Maxを一から学んだのである。
「市販のテキストやWebで調べながらの独学でしたが、1カ月も経つとひととおり使えるようになってました。3ds Max自体の使いやすさもありますが、ユーザーが多く情報が豊富なので独学しやすいんです」(金子氏)。
このようにして、当初たった2人で設立されたシー・ブリッジは、創立3年を迎える現在、9名のクリエイターと15名の外部ブレーンを擁するクリエイター集団に成長。ビジネスフィールドも急速に拡大しつつある。大規模マンションなどの大型プロジェクトでは、パースだけでなくアニメーションも同時に作ることが珍しくなく、ゼネコンなどの仕事では、初期段 階の色検討やボリューム検討用にモデリングを請負うケースも増えた。もちろんパースも、フォトリアルにプラスアルファした多彩な表現が求められている。
「パース表現だって進化しているわけで、ソフトも進化し続けなければ対応できないのです。その意味でも3ds Maxを選んだのは正解でした。とにかく当社ではこれら多様なビジュアルをすべてカバーし、よりトータルなコンサルティングからクリエイトしていくことを目指しています。考えてみれば、こうしたフィールドの拡大は、オートデスクが推し進めてきたビジュアライゼーションの可能性の広がりそのもの。まさにビジュアルはパワーなんです。3ds Max Design 2009の進化にも大いに期待しています」(橋本氏)
有限会社シー・ブリッジ
設立:2005年7月
資本金:1000万円
売上高:1億円(2008年6月)
代表者:天池鋭男
従業員数:10名
事業概要:建築CGパース制作・不動産広告制作・WEB活用による経営支援
URL:http://www.c-bridge.jp/
導入製品/ソリューション | ・Autodesk 3ds Max |
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導入目的 | ・プロモーション用パースに最高のクオリティを探求 ・CGアニメーション、Webデザインにクリエイティブパワーが必要 |
導入効果 | ・他のCGソフトとは一線を画す表現の突破力 ・光の表情や照明演出などリアルな表現を実現 ・アニメーション、コンセプトモデリングや色検討なども請け負う |
今後の展開 | ・ビジュアル制作を全てカバーし、さらにコンサルティングの領域へ ・ビジュアライゼーションの可能性の広がりに期待 ・3ds Maxをよりよく活用するために技術ノウハウを共有 |
*上記価格は年間契約の場合の1ヶ月あたりのオートデスク希望小売価格(税込)です。