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第26回:カラーマネジメント機能 3ds Max と Maya の違い
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Maya で色管理
Maya はカラープロファイルを使って色管理を行います。設定箇所は2カ所あります。図5「基本のカラー管理」
【レンダー設定/共通/カラー管理】を開いて、2つの箇所を設定してください。
設定するカラープロファイルは自分の制作にあっているものにします。
図6「レンダービューのカラー管理」
【レンダー ビュー/ディスプレイ/カラー管理】を開いて、2つの箇所を設定してください。
設定するカラープロファイルは図5のカラー管理で設定したものと同じにします。
シミュレーションしたいときには設定を変更します。
これで設定は終わりです。
しかし、同じようにカラープロファイルで色管理を行っている Photoshop 等とは違った挙動を示します。モニタのカラープロファイル設定を変えると色が変わるんです。これは、ある意味当たり前なんですが、たとえば AdobeRGB にモニタを調整し、sRGB をソフト側で設定した場合は sRGB のほうが表示領域が狭いために彩度などは弱くなります。その発色はモニタを sRGB に設定したときと同じになります、当たり前ですよね。
しかし、Maya はモニタを AdobeRGB に設定して、Maya のカラー設定を sRGB に設定していても AdobeRGB と同じ発色をします。これはちょうど 3ds Max と同じ挙動をしています。ということでおそらくはカラープロファイル情報のうち、ガンマしか利用していないと思われます。この実験については CG WORLD.jp(http://cgworld.jp/ regular/cg-cms/cms006.html)のほうで画像があるのでよりわかりやすいと思います、興味のある方は見てみてください。
このため、Maya も 3ds Max と同じように考えればいいことになります。
「Maya は、カラープロファイル設定をしてあれば、モニタに設定しているカラープロファイルできちんと表示される、色管理できる」
「ただし、Maya とモニタのカラープロファイルは同じ物にすること」というのが追加されます。
カラープロファイルの理解を深める
3ds Max、Maya どちらを設定するにもカラープロファイルを知っていたほうがいいようです。それに自分がどのカラープロファイルを利用するのかははじめに決める必要もありますね。そこで、3DCG制作で利用される代表的なプロファイルの一覧表を用意しました。簡単な特徴や業種ごとの推奨プロファイルも入れておきましたので、自分が利用するものを決めるのに役立ててみてください。
もっとカラープロファイルについて知りたい場合は、CG WORLD.jp(http://cgworld.jp/regular/cg-cms/cms002.html)で詳しく解説したので、深く知ることができると思います。
図7「業種別《推奨カラープロファイル》一覧表」
現在の制作内容にあっているプロファイルを選びやすいように、業種別にまとめた表です。
迷ったときにはお勧めのカラープロファイルを使ってみてください。
今回は、カラーマネジメントと、3ds Max、Maya の違いなどについてお話ししましたがいかがでしたか。カラーマネジメントの導入は作業効率を上げることになりますから、いずれすべてのクリエイター、会社で導入される基礎インフラなんでしょうね。ハリウッドでも、業界的に先行した広告業界でもそうなってきています。
今はソフトも対応し、周辺機器もそろっているので、はじめ時かもしれませんね。
次回は、また違った視点で話をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
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