3ds Max 2025.3 リリース

3ds Max 2025.3がリリースされました。
このリリースには、配列（Array）モディファイヤの高速化、USDプラグインの更新、OpenPBRの追加、CATやBipedの機能改善などが含まれています。

新機能情報の詳細はヘルプドキュメントの「3ds Max 2025.3 Update の新機能」からご確認いただけます。
その他修正された項目並びに既知の問題はリリースノートをご確認ください。

配列（Array）モディファイヤの高速化

[配列](Array)モディファイヤと[ブール演算](Boolean)モディファイヤが更新され、処理時間がさらに短くなり、配列の複雑さに応じて以前よりも最大 250% 短縮されました。3ds Max 2025.1 リリースと比べた場合の短縮率は 50 ～ 210% です。
また、[ブール演算](Boolean)モディファイヤを使用してボリュームベースのメッシュ作成を大幅に簡易化できます。3ds Max 2025.1 Update と比べて、[ブール演算](Boolean)モディファイヤの処理時間は 20 ～ 50% 短縮されます。

USD for 3ds Max 0.9

Universal Scene Description (USD)プラグインが更新されて、USD プリミティブのプロパティエディタが追加されました。

USD for 3ds Max 0.9 の新機能

[修正](Modify)パネルにプリミティブプロパティが表示され、USD のプリミティブを検査/表示し、必要に応じて編集できるようになりました。
USD カーブを 3ds Max シェイプとして読み込むことができる新しい読み込み機能が追加されました。
USD ポイントインスタンスの場合、既定、カード(ボックス)、およびカード(クロス)の 3つの描画モードの中の 1つを作成できるようになりました。
スナップ設定に USD オプションが追加され、USD メッシュプリミティブの面、頂点、およびエッジにスナップできるようになりました。

新機能、改善点、バグ修正の完全なリストについては、「USD for 3ds Max v0.9.0 リリースノート」を参照してください。

OpenPBR

3ds Max で OpenPBR を使用できるようになりました。
OpenPBR はオートデスクと Adobe が共同で開発したオープンソースシェーディングモデルです。
Autodesk Standard Surface と Adobe Standard Material の後継モデルとして設計されており、機能強化、使いやすさを実現する一方で、異なる CG ソフトウェア間のマテリアルの相互運用性も強化しています。

アニメーションの更新

アニメーションワークフローを改善し、長い間続いていた問題と顧客からの提案に対処するために、CAT (Character Animation Toolkit)と Biped の機能と安定性に関する複数の改善を施しました。

このリリースで対処された更新の一部は次のとおりです。

CAT と Biped に関する FBX の警告
FBX で書き出すときに、CAT と Biped のコントローラに対して「コントローラがサポートされていません」という不正確な警告が表示される原因となったエラーを解決しました。CAT と Biped のコントローラは常にサポートされていますが、FBX 警告メッセージは作成されなくなりました。

CAT の修正

モーションレイヤによる CAT の不安定化
USD シーン内の CAT オブジェクトにモーションレイヤを追加すると CAT がクラッシュする問題を解決しました。
CAT による評価のブロック
CAT リグを使用している場合に、周囲の評価がブロックされる問題を修正しました。この問題は、CAT リグのクローンを作成している場合を含みますが、これに限定されません。
CAT モーションエディタ
CAT モーションエディタを使用してパスノードを選択し、地面に適切にスナップできるようになりました。
モーションターゲットのフットプリントのクローン作成
CAT モーションターゲットのフットプリントのクローンを作成した後に元に戻すと、フットプリントがシーンに残る問題を修正しました。
削除を複数回元に戻す
元に戻す/やり直しを複数回実行すると CAT がクラッシュする問題を解決しました。

Biped の修正

Biped エクストラボーンおよび FBX
FBX を使用するときに、Biped エクストラボーンを使用できるようになりました。以前は、エクストラボーンを含む Biped に対して[FBX 読み込み](FBX Import)を使用すると、ボーンの移動(位置)が正しく処理されませんでした。
Biped MaxScript の修正
さまざまな修正を施して、Biped を使用する MaxScript 機能を改善しました。これらの改善により、biped.copyPosture の呼び出しから 3つのブール演算引数が削除され、2つのみが使用できるようになりました。

改善点の完全なリストについては、『2025.3 Update リリースノート』の「アニメーション」セクションを参照してください。

スキンモディファイヤのペイントモード切替ホットキー

新しいホットキー[B]が作成され、ペイントモードのオン/オフを切り替えられるようになりました。
これにより、ペイントモードで作業中に[B]キーを押してボーンを選択しキーを放すとペイントモードに戻るようになりました。
このホットキーによりスキンウェイトのペイントが合理化され、この 2つのモードをシームレスに切り替えて作業できます。