Autodesk 3ds Max
Image courtesy of Robot by Michael Weisheim
3ds Max 2025.1

3ds Max 2025.2 リリース

3ds Max 2025.2がリリースされました。
このリリースには、SVGファイルのサポート、USD for 3ds Maxプラグインのアップデート、Flow Retopology for 3ds Maxの追加などが含まれています。

新機能情報の詳細はヘルプドキュメントの「3ds Max 2025.2 Update の新機能」からご確認いただけます。
その他修正された項目並びに既知の問題はリリースノートをご確認ください。

SVG ファイルのサポート

Scalable Vector Graphics (SVG)ファイル形式を使用して、3ds Max でシーン データの読み込みや書き出しを行えるようになりました。これは、3ds Max を使用してサードパーティ製アプリケーションから読み込まれたベクトル データを操作する、簡単で洗練された方法です。

ファイルの読み込み

  • SVG ベクトル データを 3ds Max スプラインとして読み込みます。
  • SVG オブジェクトのカラー データは、スプラインのオブジェクト カラーとして 3ds Max にロードされます。また、カラーを 3ds Max マテリアルとして読み込むこともできます(グラデーション カラーが使用されている場合、グラデーション データはサポートされません)。
  • ストロークは、3ds Max ではレンダリング可能なスプライン データとしてサポートされています。
  • ベクトル データは、個別のスプラインとして読み込むことも、グループとして読み込むこともできます。
  • 複数のベクトル シェイプをスプラインとして読み込むと、SVG に含まれるレイヤ情報に基づいてスプラインが Z 深度で自動的にソートされます。
  • [押し出し](Extrude)モディファイヤが適用されたスプラインとしてデータを読み込むオプションが備わっています。
  • 編集可能ポリゴンとしてデータを読み込むオプションが備わっています。
  • 集約された編集可能ポリゴンとして読み込む場合に使用する自動クリーンアップ オプションが備わっています (スプライン頂点ノットを閉じる場合に自動連結する、自己交差する曲線をクリーンアップする)。
  • スケールが考慮されます。

ファイルの書き出し

  • 3ds Max のスプライン ベクトル データを SVG ファイルに書き出すことができます。オブジェクトの色は、塗り潰された SVG オブジェクトの色を定義するために使用されます。
  • X 位置を使用してレイヤの順序を処理し、ピボット データを書き出すオプションが備わっています。
  • レンダリング可能なスプラインはストロークとして書き出されます。
  • 単位サイズが考慮されます。

SVG ファイルのサポート
3ds Max に読み込まれた、Creative Commons Attribution-ShareAlike 4.0 International (CC BY-SA 4.0)に基づいてライセンスが供与された W3C SVG ロゴ。

データ チャネル モディファイヤの新しいプリセット

データ チャネル モディファイヤ(DCM)が更新され、新しいプリセット オプションが追加されました。
3ds Max のデータ チャネル モディファイヤには、メッシュ データを選択対象に変換してモディファイヤ スタックに渡す新しいプリセット オプションと、チャネル データを変更する新しい方法が用意されています。

  • [ソフト選択を反転](Invert Soft Selection): ソフト選択の入力を反転します。
  • [選択したポリゴンの境界エッジを選択](Select Border Edges of Selected Polygons): DCM に入力された選択済みポリゴン フェース データを境界エッジの選択対象に変換します。
  • [スムージング グループでハード エッジを選択](Select Hard Edges By Smoothing Group): スムージング グループの境界で定義されたジオメトリ データの「ハード」エッジを選択します。
  • [開いたエッジを選択](Select Open Edges): ジオメトリ データ上の開いたエッジを選択します。
  • [開いたエッジの頂点を選択](Select Open Edge Verts): 開いたエッジの頂点のみを選択します。
  • [UV シーム エッジを選択](Select UV Seam Edges): ジオメトリ データ内のエッジのうち、UV シームを兼ねているエッジを選択します。
  • [トップを選択](Select Top): Z 軸の正の方向にある頂点を選択します。[スケール](Scale)オペレータを変更して、フォールオフ角度を調整できます。
  • [要素でポリゴンを選択](Select Polygon by Elements): DCM に入力されたポリゴン フェースの選択を変換して、要素を形成するすべての隣接する面を選択します。
  • [フェース VC を頂点 VC に変換](Convert Face VC to Vertex VC): フェースベース頂点カラーに基づくデータを頂点カラーに基づくデータに変換します。
  • [マテリアル ID をスムージング グループに変換](Convert Material ID to Smoothing Group): マテリアル ID の割り当てをスムージング グループに変換します。
データ チャネル モディファイヤの新しいプリセット
Changeso Eun 氏提供のモデルとセットアップ。アニメーションを行うと、[トップを選択](Select Top)で選択された頂点が表示され、モデルの回転に伴って更新されます。その後、[配列](Array)モディファイヤを使用して、選択した頂点に草が分配されます。

USD for 3ds Max 0.8

更新された Universal Scene Description (USD)プラグインを導入すると、3ds Max ビューポート内で USD カメラを使用する機能が追加されます。

  • ビューポート内で USD カメラを使用する機能

    この更新により、ビューポートの USD ステージでカメラを使用できるようになりました。この機能を使用すると、角度、視野、アニメーションなど、参照ファイルのカメラ構成を確認できます。

  • USD エクスプローラでプリミティブを一括選択および編集する

    USD エクスプローラに、プリミティブを一括選択または編集する機能が追加されました。

  • コントローラを追加する

    USD データを使用する次の 3ds Max コントローラが追加されました。

    • Xform プリミティブからの変換を行う Xform コントローラ。
    • Xform プリミティブまたは USD オブジェクトのアトリビュートから位置を取得する位置コントローラ。
    • Xform プリミティブまたは USD オブジェクトのアトリビュートから回転を取得する回転コントローラ。
    • Xform プリミティブまたは USD オブジェクトのアトリビュートからスケールを取得するスケール コントローラ。
    • USD オブジェクトのアトリビュートから float、float3、または float4 の値を取得できる実数型コントローラ。
  • プログレッシブ モーフの書き出し機能

    3ds Max のプログレッシブ モーファーをインビトウィーン USD ブレンド シェイプとして書き出す機能が追加されました。

  • 選択したプリミティブの範囲ズーム

    選択したプリミティブに範囲ズーム機能を使用できるようになりました。また、選択がステージ モードに設定されている場合は、USD ステージ全体にズーム範囲を適用することもできます。

USD for 3ds Max 0.8

Flow Retopology for 3ds Max 1.0

Flow Retopology は 3ds Max の Retopologize ツールと同様に機能し、複雑なジオメトリを簡略化して使用しやすくします。Flow Retopology は、リモート クラウド コンピューティングを利用してメッシュ操作を処理し、3ds Max で作業を続けながらジョブを完了することができます。
Flow Retopology は、高解像度のジオメトリ、他のオートデスク製品の CAD アセット、または実際のオブジェクトから作成されたフォトグラメトリー(スキャン データ)を処理する場合に使用します。Flow Retopology を使用すると、全体的なシェイプと必要な詳細を維持しながら、よりクリーンな四角ベースのトポロジを使用してこのジオメトリを再作成することができます。その結果、再利用可能なアセットが作成され、モデリング、テクスチャリング、アニメーションを継続できます。
Flow Retopology for 3ds Max はスタンドアロン コンポーネントとして Autodesk Account からダウンロードすることができます。

Fanny Vergne 氏提供のドラゴンの頭蓋骨
Fanny Vergne 氏提供のドラゴンの頭蓋骨

Arnold for 3ds Max 5.7.2.1 プラグイン

この機能リリースには、トゥーンのトーン マッピング、ボリュームのノイズ除去の改善、ライト リンクのグローバル ライト サンプリングのサポート、OSL の相互運用性の改善、OpenVDB 11 の更新、およびいくつかのバグ修正が含まれています。
最近追加された機能とバグ修正の完全なリストについては、「Arnold for 3ds Max 5.7.2.0 および 5.7.2.1 リリース ノート」を参照してください。

Arnold for 3ds Max 5.7.2.1 プラグイン

Substance

3ds Max 2025.2 には、バージョン 9.0.0 のエンジンを使用する Substance 3.0.2 が含まれています。
Adobe Substance と 3ds Max の詳細については、「Substance 3D for 3ds Max」を参照してください。

ボリューム選択、ポリゴン選択、メッシュ選択モディファイヤ

[ボリューム選択](Volume Select)、[ポリゴンを選択](Poly Select)、および[メッシュ選択](Mesh Select)モディファイヤに、[スタック選択を使用](Use Stack Selection)に対するオプションが追加されました。このオプションをアクティブにすると、ユーザはモディファイヤに渡されている選択を切り替えたり、モディファイヤ内に存在するツールや機能を使用してこの選択を変更することができます。このチェックボックスは、基本的にスタックの選択をロックします。
[スタック選択を使用](Use Stack Selection)がアクティブな場合、ユーザはソフト選択を変更できます。この機能を使用すると、ソフト選択のサポート機能が組み込まれていないモディファイヤに選択データを提供することができます。

マテリアル エディタ

シーン内でオブジェクトが非表示になっている場合でも、マテリアルによる選択(Select By Material)でこれらのオブジェクトが選択されるようになりました。

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