Autodesk MasterClasses 2010 イベントレポート

MasterClass for Maya 2010年12月8日(水) Fun with Maya (Mayaと遊ぼう!)

業界で20年の経歴を持つMayaの主席開発者ダンカンは、合気道と柔術、尺八を愛する親日家である。今回、Maya ユーザ待望のダンカンの初来日が実現した。前日に開催された3Decemberイベントでは、技術とアートが融合させた素晴らしいデモで人々を魅了した。MasterClassは、その翌日に開催され3Decemberのデモではカバーしきれなかった詳しい解説が時間をかけてじっくりと行われた。

まずは、ペイントエフェクトを応用した数々の特殊なセットアップから講義は始まった。あたかもキャンバスに絵を描くかのように、高原の木々生い茂るシーンや海底にイソギンチャクが揺らぐシーンをその場で完成させていく様は、まさにアートといっても過言ではない。上級テクニックとして、カスタムブラシによる泡の配置についてもふれられた。Mayaヘアとの連動によってツタが揺れる表現、そして、3D宇宙空間とレーザー光線の表現までをも、ペイントエフェクトで実現してしまう作例には参加されたクリエータの皆様も感心されている様子であった。その他にも、トゥーン表現とペイントエフェクトを併用させることで、交差点の検出からユニークなエフェクトを実現した例を含む豊富なアイデアが披露された

nParticleのテクニック紹介では、混じり合わないパーティクル、インスタンスへの回転、エフェクトアセットによる爆弾エフェクトなどの最新版の2011機能を利用した高速で表現力豊かなサンプルを数多く解説。パーティクルメッシュへのUVトランスファーや、nClothを利用した紙吹雪の回旋、舞い散る木の葉など特殊な表現も紹介された。また、マンデルブロ集合エクスプレッション、ジュリア集合による複雑な幾何学デザインパターンに関するリサーチについても解説が行われた。Mr. Mayaとも言えるダンカン氏によるバリエーション豊かなエフェクト手法がまさに圧巻の講義であった。紹介された数多くのサンプルファイルは、後日MasterClassの参加者に向けて配布が行われた。

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