宋さんの3ds Max キッチンスタジアム
宋 明信
代表
20年近く 3ds Max エンジニアの経験を持つ、宋明信(そうあきのぶ)が、コラムを執筆。長年の経験とユーザとのコミュニケーションの中で培われたノウハウを披露させていただきます。3ds Maxの様々な問題を解決する様子は、まるでどんな素材でも手際よく料理するシェフのよう。コラムはその様子を披露する「3ds Maxキッチンスタジアム」として紹介させていただきます。
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第38回:3ds MaxでArnold / ライトの設定について Vol.3
さて、なかなか厄介なのが Distant lightとSky Dome Lightです。まずはDistant lightからいきましょうか、、、Distant lightは太陽光を表現する場合に主に使われます。建築物を対象にシーン内に1灯だけDistant lightを配置してみましょう。露出制御は設定なしの状態です。
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第37回:3ds MaxでArnold / ライトの設定について vol.2
前回はPointライトを例にとってArnold Lightの基本的なパラメータを解説しました。 では他のライトについても説明していきましょう。
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第36回:3ds MaxでArnold / ライトの設定について
では今回からはシーンセットアップの重要な要素であるライティングについて解説していきます。今回のコラムは長くなりますが、頑張ってお付き合いください。
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第35回:3ds MaxでArnold / MAXtoA 2.0.937新機能「Denoiser」
本当はオブジェクトプロパティやライティングの話に移行する予定でしたが、新しいMAXtoA 2.0.937でDenoiserの設定が非常に使いやすくなったので、予定を変更してArnold 5.1で実装されたDenoiserの解説をしていきます。
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第34回:ノイズ対策 – Arnold 5.1
今回は別のパラメータを解説しようと思ったのですが、ちょっと内容を急遽変更します。なぜか!?実は、3ds Max 2019がリリースされて、さらにArnoldの新しいバージョンである5.1がリリースされたからです。Arnold5.1は新しいトゥーンシェーダの搭載やポスト処理でノイズを除去するデノイザーの新規搭載、アダプティブサンプラーほか様々な機能が大量に追加・・・
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第33回:3ds MaxでArnold / AOVを使ってノイズの要因を探す
AOVsとはArbitrary Output Variablesの略で直訳すると“任意の出力変数”という意味です。なんのこっちゃ?って感じですが、簡単にいえば任意に様々な出力を得ることって感じですかね。つまり従来のレンダラーでよく使われていたレンダーパスとかと言われている機能で、拡散反射光パスとかス鏡面反射光パスとかを書き出す機能です。3ds Maxだとレン・・・
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第32回:3ds MaxでArnold / サンプル設定の実演
では実際にシーンをいじりながらサンプルの設定を行っていきましょうか、、ここで使用するシーンファイルはダウンロードできるようにしてあります。こちらからダウンロードしてくださいね。
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第31回:3ds MaxでArnold / 基本的なレンダリングの設定方法
最初に使用する3ds Maxは必ず最新版のUpdateを入れるようにしましょう。UpdateプログラムはAutodeskアカウントのページからダウンロードが可能ですよ。
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第30回:3ds MaxでArnold / 最初の一歩
今回からはリクエストの高かった(勝手に想像してますが、、)Arnold レンダラーの使い方について解説していきましょう。 主に3ds Maxの2018から標準機能で実装されたMAXtoAプラグインについてなるべくわかりやすく解説していきますよ
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第29回:マッピング用テクスチャーを考える
それでは、今回はテクスチャーデータに関してのお話です。 当たり前だとは思いますが一番使用するマップとしては色や柄を定義する拡散反射光マップ、カラーマップ、ベースマップといわれているものです。 様々な素材集を購入して活用する方も...
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第28回:フレネル
3D CGの学校を卒業された方、CGの解説本などを使って独学で学んできた方々など、CGツールを使って作品を作成されている方々であれば一度はこの言葉「フレネル」を聞いたことがあると思います。キッチンスタジアムの初期のコラムでもフレネルに関してはすでに解説させてもらいました。ここではこの「フレネル」という現象をもう一歩踏み込んで説明していきましょう。
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第27回:メタル
金属のような導電性の素材に関しては、石材や木材のような電気を通さない物質とは異なった設定が必要になります。以前のコラムで金属の表現には反射素材の影響が重要だと述べましたが、ここではもう一歩踏み込んだ物理的な解説をしていきましょう。
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第26回:マイクロ サーフェス
身近にあるものをよく見てみてください。物の表面には必ず細かいカスレ傷や凹みが存在します。またよく磨きこんだ花崗岩や大理石のパネルなどを見ても、細かい凹凸や鏡面レベルの細かい差が発生します。どれだけ表面を磨いても多少なりの細かい傷が残るものです。フォトリアルな最終成果を生み出すためにはこういった細かい傷やへこみを丁寧に再現させる必要があります。
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第25回:フィジカリー ベースドってどうよ
3ds Max のフィジカル マテリアルに関しては、標準レンダラーであるスキャンライン レンダラーやNVidia mental ray、さらにはChaos社のVray3.4以降、Arnold レンダラー(MAXtoAプラグインver0.5のプレビュー・リリース版)でもフィジカル マテリアルはサポートされています。このフィジカル マテリアルはPhysicall・・・
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第24回:Max Creation Graphを使おう!(その7)
MCG7回目です。 今回は作成したカスタムツールのユーザーインターフェイスに関する編集を行っていきましょう。 先ずは前回作成した、コンストレイントツールのUIを日本語化してみましょう。 <なんか味気なくて、さみしい~!> MCGコラムの3...
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第23回:Max Creation Graphを使おう!(その6)
MCGの6回目ですね。 今回は、前回のコラムで作成したコンストレイントのグラフに対して少々手を加えて、オブジェクトの位置情報を相対的な物ではなく ターゲットオブジェクトの位置情報に正確に合わせる編集と、ある一定範囲のグラフをコンパウンドで...
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第22回:Max Creation Graphを使おう!(その5)
第5回目です。 今回はコンストレイントをMCG上で実現させる工程を紹介していきましょう。 コンストレイントは特定のオブジェクトによって自身の任意の値を拘束させる挙動ですよね。 シンプルに位置の情報を拘束させる機能を作ってみましょう。 目標...
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第21回:Max Creation Graphを使おう!(その4)
MCGモディファイヤを作ろう なんだかんだで、4回目ですね、 さー、具体的なカスタムツールをいろいろ作っていきましょう! 前々回まではジオメトリ作成ツール(ツールと言えるほどのものではないでが・・)を作りましたが、同じ様なノードの組み方で...
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第20回:Max Creation Graphを使おう!(その3)
MCG 第3回目です。 1度3ds Maxを再起動すると、作成したMCGツールは、毎回エディタで開いて評価しないと使えないのでは面倒ですよね。 そこで今回は、MCGで作成したツールをいちいちMCGエディタを開かずに、3ds Maxのインタ...
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第19回:Max Creation Graphを使おう!(その2)
MCG 第2回目です。 前回は基本的な使い方と、先ずは簡単なボックス作成ツールを作ってみました。 今回は前回作成したボックス作成ツールをもう少し拡張させましょう。といっても極わずかな修正です。 前回作成したツールは正方形プリミティブを作成...
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第18回:Max Creation Graphを使おう!(その1)
大変時間がたってしまいましたが、再開します。 前回の続きも考えたのですが、3ds Max 2016が発売開始されましたので、目玉機能でもあるMax Creation Graph(以下 MCG)についてしばらく連載しようかなと思います。(ご...
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第17回:リレーションを組んでいこう(基礎編4)
だいぶ「式コントローラ」にも慣れてきましたね。 実際にいろいろなパターンで式を組んでみた方も多いのではないでしょうか? おそらく、試していく中で位置のスカラー値と回転のスカラー値を接続させたら、オブジェクトをちょっと移動しただけで、ものすご...
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第16回:リレーションを組んでいこう(基礎編3)
では、「式コントローラ」へ別のオブジェクトの値を代入させる例を作ってみましょう。 まずは、簡単なシーンを作っておきます。 ボックスとTeapotがあるシーンです。前回説明したようにボックスをX軸方向に移動すると連動して、TeapotがZ...
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第15回:リレーションを組んでいこう(基礎編2)
前回では簡単な例をとって、ベクトルとスカラーの違いについて説明しました。 ベクトルは方向と量を持った値であるということ、スカラーは単純な値のことを示す、ということはもうおわかりだと思います。 それではそれらを考慮して、式コントローラを具...
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第14回:リレーションを組んでいこう(基礎編1)
皆さま、おひさしぶりです。 お時間が空いてしまいましたが、テーマを新たに、キッチンスタジアムを再開いたします。 前回までは主にレンダリングに関する考え方をテーマに、光の原理とかGIの設定方法などを中心に話を進めてきましたが、今回からはアニメ...
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第13回: Irayを実際に使ってみましょう
まずは、サンプルデータをダウンロードしましょう。 IRAY_Sample.zipをダウンロードしてください このファイルは圧縮されていますので、解凍した後に、これから作業を行うプロジェクトフォルダとして指定してください。 プロジェクトフォ...
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第12回: iray <その2> irayのインターフェイスを使おう
irayのインターフェイス irayは非常にシンプルで簡潔なパラメータで操作が可能です。 3D CG初心者の方でも、すぐにお使いいただけます。 [mental ray iray]ロールアウト 時間 レンダリング時間を設定します。設定時間に達...
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第11回:iray <その1> irayを使おう
irayって何? irayは3ds Max 2011 Subscription契約ユーザー限定で提供を開始し、新しい3ds Max 2012に標準で搭載される新しいレンダリングプログラムです。 irayは、mental image社が開発し...
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第10回:照明単位
それでは引き続き照明単位について解説していきましょう。 光の強度単位その2 ●輝度(カンデラ毎平方メートル) 輝度は物体の輝きを示す単位で、その物体の明るさは物体の照度と反射率で決定します。物体の面積に密接に関わりますので、「cd/m2」と...
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第9回:光の減衰
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 正月ボケもそろそろ消え始めたところで2011年度第一発目のキッチンスタジアムです。 前回の予告通り、今回から光の減衰や光の強度、またそれらの関連性について説明していきます。 3D...
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第8回:ライティング
かなり時間経ってしまいました。 ブログを再開いたします。 いままで、フォトリアルなレンダリングを行う上で注意しなければならない3つの光の要素に関して書いてきました。主にマテリアルの扱いとグローバルイルミネーションの設定パラメータのコツに関し...
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第7回:周囲光 ファイナルギャザーを理解しよう
ファイナルギャザー ファイナルギャザー(以下 FG)は、パストレーシング法という計算を行ってビジュアルを作成する手法です。ではパストレーショング法とはどういった計算手法なのでしょうか? パストレーシング法は視点から光線(レイ)を段階的に定義...
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第6回:周囲光 GIフォトンをもっと使おう!
周囲光(アンビエントライト) 周囲光は、光が当たっていない場所の色を指します。拡散反射光において、光の入射角度がオブジェクトの法線角度からずれた瞬間から周囲光にその領域が支配されはじめます。また、光の入射角度が物体の接線から外れ始めた時点で...
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第5回:拡散反射光 RGBレベルに注意!
拡散反射光(ディフューズカラー) 拡散反射光はオブジェクト自体が持つ色の要素です。 拡散反射光はその名前の通り、光が物体にあたり反射拡散する色のことを指します。白い光が赤い玉に当たれば、赤い光に変化しその周囲に拡散します。その光の一部が、人...
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第4回:鏡面反射光 金属の質感設定<その2>
一般的にヘアライン処理の表現方法として用いられるのが異方性反射の設定です。異方性反射とは通常縦横スクエアな比率で表現される鏡面反射の要素を意図的にその比率を変えてしまうというものです。 異方向性の角度の設定ですが、簡単な法則を守っていただけ...
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第3回:鏡面反射光 金属の質感設定<その1>
金属の質感設定 金属の質感というテーマを進めてみましょう。ユーザーさんからの質問の中で、金属設定の質問はかなりの比率を占めます。一般的に金属の質感はIOR値が非常に大きいため、その物体の取り巻く環境がその見え方に大きく影響します。 環境マッ...
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第2回:鏡面反射光 反射レベルを素材の値で管理
フレネルの法則を理解する 鏡面反射光とリフレクションと呼ばれる反射の属性は同一のものと説明しましたが、この反射のレベル調整が実は曲者です。ですが、これを理解することで大幅にクオリティをあげることができます。 海岸写真ですが(残念ながらCGで...
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第1回:鏡面反射光 ハイライトの謎
近年の3D CGの作例を見ると、写真と見間違うほどのリアルなCG作品が多く見られます。こういった写真のようなレンダリングを実現したいと思い 3ds Max や 3ds Max Design を導入された方も多くいらっしゃると思います。