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IDA Interview 国内外を結び多彩なプロジェクトを動かす新世代クリエイターのための SHOTGUN 活用法

株式会社 IDA
IDA Interview 国内外を結び多彩なプロジェクトを動かす新世代クリエイターのための SHOTGUN 活用法

2015.05.08

  • Shotgun
  • プロジェクト管理
  • 映画・TV

SHOTGUNは、欧米エンタテイメント業界を中心に世界で使われているプロジェクト管理ツールである。進行管理やアセット管理、レビュー&承認の機能を備えるこのツールは、大型プロジェクトや大規模組織向けと思われがちだが、実は、導入してすぐに使える幾つかの機能を使うだけでも、大幅な作業効率UPなどの効果を出せている中堅規模のユーザも少なくない。映像分野を中心に幅広く展開するクリエイター集団 IDAは、国内の中堅スタジオとしていち早くSHOTGUNを導入。手軽に使える機能だけを活用し海外を含む社内外とのやり取りを効率化。ミスを抑え、高い業務効率を実現している。いまや同社の中枢システムの1つとなった、SHOTGUNの活用法について代表の岡部氏ら3氏にお話をうかがった。

SHOTGUNは空気のように自然な存在

――国内外クリエイターとの豊富なネットワークが強みだそうですが?

岡部 淳也 氏

株式会社 IDA
代表取締役/プロデューサー
岡部 淳也 氏

岡部氏:ええ、当社の業務において国内外のクリエイターの協力は欠かせません。特に CG 制作に関しては、タイに開設した現地法人を中心に多くのクリエイターに協力してもらっています。私自身も現在は家族でタイに移住しており海外出張もすごく多いので、遠方から的確な工程管理や進捗管理を行なうことが非常に重要な課題でした。

――以前はどんなやり方でコントロールを?

岡部氏:たとえばショット制作のための協業では、エクセルに画像を貼り付けコメントを付加してメールで授受したり、FTPサーバを経由するなどして、タイをはじめとする海外の外注先とデータをやり取りしていました。つまり複数のツールを使い、複数のコミュニケーションパスを経由して社内外とやり取りするしかなかったわけです。現在はこれらを SHOTGUNに置き換えて一元管理が可能となりました。SHOTGUNの機能は、正直いってごく一部の基本的なものしか使っていませんが、工程管理や進捗管理、国内外とのやり取りのためのコミュニケーションツールやデータベース的な使い方も含めて、業務効率の大きな改善に寄与している実感があります。

――一般は SHOTGUNは大規模人員/大規模プロジェクト向けのイメージですが?

岡部氏:他社のことは分りませんが、当社ではたとえば1〜2名の人員がアサインする程度のCM制作でもSHOTGUNを活用し、大いに成果を上げています。実際には少人数のプロジェクトでも十分効果を発揮するツールだと思いますよ。ただし現場での使い方は、案件により使うディレクターによりかなり違います。当社は多種多彩なプロジェクトを扱うので、決まりきったスタイルに押し込めて使うのは逆に不効率なんですよ。SHOTGUNもあえてタスク管理(スケジュール管理)機能を使わず、それぞれの案件の内容や性質に合わせて基本的な機能の中から選んで、プロデューサーやディレクターがそれぞれ一番適した使い方をしているわけです。SHOTGUNはそういう使い方が可能な柔軟性や汎用性を備えているので、従来使われていなかったいろんな分野で使えると思います。

――御社の具体的な使い方を幾つかご紹介ください

子安 肇 氏

デジタル映像部門
部長/チーフディレクター
子安 肇 氏

子安氏:そうですね、たとえば岡部がプロデューサーを務めるクリーチャーの造形などの場合、彼はあちらこちらと動いているので、SHOTGUNにプロジェクトを立て、現場で造形の進行状況を撮影して放り込んでいくんです。で、「現状こういう感じで動いてますよ」「こういう感じで作れていますよ」ということをレビューして伝える。すると岡部はその都度、出先で素早くこれを確認し、レビューをメモしてフィードバックしてくるんです。マルチョンで「ちょっとこれ、違うんじゃないの?」とか指示が来るわけですね。もちろん造形を撮った静止画に限らず動画に対しても同様に簡単にメモできるので、メールでやり取りするより断然早いし分かりやすいのです。しかも、それらはちゃんとログにも残るので、後で追跡するのも簡単です。

岡部氏:ネット環境さえあればどこでも接続できますからね。タイも最近になってUSB接続の4Gが登場しネット環境が大きく改善されたので、どこへ行っても同じように仕事できるようになりました。これは私にとっては非常に大きかったですね。出先の空港やカフェでチェックして返すことも普通に可能なので、めちゃくちゃ早くレスポンスできるわけです。

子安氏:先ほど岡部が少し紹介しましたが、より短期的なCM用のCG制作の案件等の場合は、もっと雑な使い方をすることもしばしばです。ある薬品会社のCM制作のプロジェクトでは、必要だったのはディレクターの私とマネージャーの桑原のやり取りだけでした。桑原がタイに出張中も「現場がどう動いているか」を確認したいというので、ショットをアップしておくようにしました。

桑原 崇 氏

プロジェクト開発部 プロデューサー
桑原 崇 氏

桑原氏:で、私が空港などで見てすぐにチェックバックを返したりするわけです。私たちにとってSHOTGUNは、すでに空気みたいに自然な存在になっているんですよ。いつも気付かずに自然に使っているけど、ないとたちまち死んじゃう――みたいな感じですね(笑)

それぞれの立場や目的に合わせ活用法で

――海外とのやりとりはどんな感じなのですか?

子安氏:規模の大きな案件の場合だと、タイの外注パートナーからSHOTGUNで1日に50ショットがアップされるなんてこともしばしばです。で、そうやって届いたショットに対して、私たちが「ここをこんな風に直してね」などとコメントを付けると、それに付随するツリーとして付く。タイ側ではそれを読んで直してまた上げて――という繰り返しでやりとりしていくわけです。外注パートナーのディレクターは、それぞれ1人100ショット程度は普通に管理しており、そういう方が何人もいるわけで......これはもうSHOTGUNなしではとても管理しきれないでしょう。

桑原氏:まあ、言葉で説明するとごく単純な使い方だし、大したことではないように見えるかもしれません。でも、これを以前のようにメールやExcelでやっていたら大変ですよ。Excelでこの個別のやりとりをやろうとしたら「これがこうでした」「こうしてください」「ここは直しました」と、限りなくセルが右に伸びていくことになる(笑)。SHOTGUNならログはツリーになって分りやすく集約されるから後で追跡しやすく、メールのやり取りで発生しがちな「言った/言わない」のトラブルもありません。さらに言えば、現場の理解度もまったく違ってきます。

――現場の理解度が違うとは?

SHOTGUN によるショット管理

SHOTGUN によるショット管理

桑原氏:従来のやり方では、結局、作業開始時にいちいちExcelを開いて探して「いまどこだっけ?」と始めるしかないわけで、作業前に無駄な時間が発生します。SHOTGUNなら確認するのもたいへんスムーズかつスピーディで、これだけでも十分な費用対効果があったと思っています。実際、タイのデザイナーもウチの社内デザイナーも、SHOTGUNを介してやりとりすることで、企画や私たちからの指示をより効率的に、より的確に理解するようになった実感があります。

――その他の使い方は?

子安氏:ショット以外ではアセットの管理もしています。これもケース・バイ・ケースですが、ある種データーベース的な使い方ですね。多くのキャラクター・BG(背景画)が登場するコンテンツにおいては、膨大なボリュームのアセットが必要になります。そこでこのプロジェクトでは、SHOTGUNをアセットライブラリみたいな形で運用していこう、と思っています。

桑原氏:また、それとは逆に全てゼロから作り出さなければならないプロジェクトもありますね。この場合は、ゼロから創っていくアセットをライブラリ化してきちんと管理していけば、次からパッと活用を広げていけるわけです。子安が言っていた近々開始となるプロジェクトは、キャラクタがたくさん出てきて、それを様々な場所で使うことになるので、各キャラクタごとの進捗も管理していく必要があるわけです。これはかなりアセット管理を使うことになるでしょうね。とにかくいろんな意味で、アセット管理はこれからとても重要になると思っています。

――タスク管理はやはり使わないんですね?

桑原氏:たしかに400〜500ショットというボリュームを数人で見ているのですから「きちんとタスク管理すべきでは?」という意見もあると思います。しかし、前述の通り400ショットならたとえば4人のディレクターが10人のクリエイターを動かしているわけですから、それぞれを統括する各ディレクターが把握していればいいと思っています。私自身は全体のロードマップの中で「それがどうなのか」見えていれば、それで十分なんです。

子安氏:考えてみると、ウチは凄くいびつな使い方をしていますよね。私も、たとえばミーティング資料を出すのにフォルダの中を探し回るのが面倒なので、SHOTGUNに専用のプロジェクトを立てて、ファイルマネジメントで資料類を全部リンク付けしておく......といった使い方をしています。検索機能で出せるので、それでヒモ付けしておいて、出したい時はワンクリックでPDFが立ち上がるようにするわけです。プログラムを走らせたい時は、プログラム自体にヒモ付けて、同様にワンクリックで必要なプログラムを立ち上げて。これなんか個人用のメモ帳みたいな使い方ですね。

組織が大きくならないうちにこそ導入するべきだ

――各自がそれぞれの使い方で使ってらっしゃるのですね

SHOTGUN でメンバーにチェックを依頼

SHOTGUN でメンバーにチェックを依頼

子安氏:SHOTGUNの場合、ショットでもアセットでも、静止画でも動画でも書類でも、どんなものでも放り込めば簡単に見られるようにしてくれるし、どこでもすぐ見られる。そうやっていろいろなものを1つに統合して扱えるのは、他にはない大きな強みだと思いますね。だからこそ私たちのように個々の立場や目的に合わせて自由に活用できるんですよ。それこそショット等の管理、進捗の確認やメモ帳。時には出先でお客様にアセットを見せて提案したり、打合せに使うこともあり、1種のコミュニケーションツールでもあります。

――会社を設立してすぐにSHOTGUNを導入されたのは?

岡部氏:私自身は、SHOTGUNはむしろ組織が小さいうちにこそ導入すべきツールだと思っています。組織が100人200人という規模になってから使わせるのは、どうしても大きな手間がかかります。早目に入れてしまえば習熟も早いし、そうやってSHOTGUNを基盤にした環境を作ってしまえば、あとは規模を広げていってもスムーズに適応させながら拡大していけるわけです。実際、当社もそうやって、非常に早いうちから導入していったんです。

――当初は別のシステムをお使いだったと聞きました

岡部氏:ええ。IDAを設立する以前の話ですが、以前務めていたのが100名規模の会社だったんです。私はそこでクリエイティブ統括を担当しており、業務管理をしっかりさせていく必要があって、別のグループウェアのシステムを導入しようとしたんです。この時すごく苦労したので、IDAをつくる時は会社が大きくなる前に導入しておくべきだと思ったんです。それで、当初は他社のグループウェアに加え、自社システムを開発しながら使っていたんです。

桑原氏:自主開発のきっかけは、当時映画製作を受託して私たち3人で500ショットくらいあって、「このままだとヤバいね」っていう状態なったことからでしたね。具体的には、まず撮影のフッテージの管理で、基本的なショットのデータもありプロダクションの情報がありプリプロの情報もポスプロの情報もある、となるともう分けが分からなくなってしまうのです。いま誰がショットをやってて、どのモデルがどうなっているのか、誰も把握できなくなるんですね。従来は、これをプロジェクトマネージャがExcelやいろんなツールを使ってまとめようとしていましたが、結局どの現場も「どんがらがっしゃーん!」となった揚げ句、言った言わないのトラブルも頻発し、とんでもなく無駄な時間とコストが発生していたのです。

――そうなる前にきちんと管理しようとしたわけですね

桑原氏:ええ。本来は「つくる人」に一番お金と時間をかけるべきなのに、管理に大きな比重を置かざるを得ない現状に大きな疑問を感じていたんです。それを何とか解決したい、というのが出発点でした。しかし、既存のグループウェアはしっくりしないので自主開発にトライしていたわけです。

岡部氏:そうそう。で、試行錯誤している時にSHOTGUNというのがあると聞いて、いろいろ調べてみてこれが一番良いと分ったんですよ。当時、まだ日本では誰も使っていなかったんですが、アメリカの製造元に行って試供版のSHOTGUNの提供を受けて使い始めたのが始まりでしたね。

――そのSHOTGUNが御社の中で普及したのはなぜでしょう?

子安氏:やはりそれぞれが使いたいように使えるというところでしょうね。後は、ムービーでも何でも簡単にアップロードできて簡単に見られて、ポーンと即座に返事が来る......という、やりやすさというかスピード感でしょう。これはちょっと他にはありませんから。

桑原氏:モノをつくる仕事なので、テンションってやはり大事なんですよ。小さなことのようですが、SHOTGUNでリズムよく進めていくことで、仕事へのモチベーションを持続的に高めていくことができる。特に現場の人たちとのとやりとりは、ぽんぽんレスポンスよく対応していかないと......。まあ、具体的な効果といわれるとなかなか示しにくいんですが、工数は削減されました。特にプロマネの手数はかなり削減できています。もちろん外部パートナーとのやり取りの工数も確実に減っていますね。

――今後の展望はいかがでしょう

桑原氏:会社としては、今後は映画など外部からの受託案件以上に、オリジナル作品の比重を高めていきたいという狙いがあります。オリジナルキャラクターの作品を中心に、映像だけでなくフィギュアなど玩具への展開していく戦略です。昨年も『ゴメラ』というオリジナルの怪獣キャラクタで映像を作って無料配信し、おもちゃを販売したところ、既に完売しました。こういったビジネスモデルをさらに発展させていければ、と考えています。まあ、そうなると、実制作においても海外展開においてもさらなる効率化が重要な課題になってきますし、SHOTGUNの進化に期待するモノはけっこう大きいですね。

株式会社 IDA(アイ・ディー・エー)
創業 1989年
設立 2010年3月
資本金 2,000万円
スタッフ数 26名(その他契約スタッフ、契約会社)
代表者 代表取締役 岡部淳也
所在地 東京都千代田区(本社)
http://www.ida-entertainment.com
導入製品/ソリューション SHOTGUN
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