教育機関・学生 Education

学校・業界・企業・学生の事情

text by 生山 浩
Posted: 2017.04.21

CGを学べる学校

CGを学べる学校には、専門学校、専門スクール、大学、オンラインスクールなどがあります。
これらCGを学べる学校には、CGを「効率的・効果的」に学べるポイントとして「カリキュラム」「実習環境」「講師」があります。

カリキュラム(しっかりと練りこまれて体系化されたカリキュラム)はCGを効率良く学ぶ事ができ、実習環境(CGプロダクションやゲーム会社の制作環境に合わせた実習環境)は制作作業を効率化することができ、講師(熟練した講師)からは作品制作における効果的なアドバイスを受けることができます。

現在、CGを学べる学校に在籍している学生は、自校の「カリキュラム」「実習環境」「講師」について効率的・効果的であるかを再確認してみてはいかがでしょうか?

学校の目標

さて、「学校でCGを学ぶ」ことの目標とは何でしょうか?
学生や先生であれば「就職」と答える人が多いのではないでしょうか。
なかには、「モデラーになる」「モーションデザイナーになる」など、CGに関わる「職種」を目標にしている学生も多いのではないでしょうか。
その他、CGプロダクションやゲーム会社などの企業名をあげて、その企業への就職を目標にしている学生もいるのではないでしょうか。
「職種」や「企業」を目標にすることは、決して間違えではなく、これらについてはさらに深く理解し、目標とする「職種」や「企業」に近づく取組みは有効です。
目標とする「職種」の作業を在学中に経験し、目標とする「企業」の制作実績に近づける作品を在学中に制作することは、「就職」を実現する近道になるのではないでしょうか。

CGを学ぶことへの期待

CGプロダクションやゲーム会社では、「CGを学ぶ」ことについてどのように考え、期待しているでしょうか?
一般的には、「CG制作の基礎を習得してほしい」「CG制作に必要な技術や知識を習得してほしい」というような「基礎的な学習」に期待しているとコメントする企業は多いのではないでしょうか。
現実的なところで、CGプロダクションやゲーム会社などの企業の採用現場では、即戦力な人材になるように、「CGに関する高度な技術を習得してほしい」「高いクオリティーにこだわりを持って作品を制作してほしい」というような「高度な学習(応用的な学習)」や「実践的な制作」に強い期待を持っています。

採用選考と作品

CGプロダクションやゲーム会社の採用現場では「即戦力人材」を求めていることから、採用の1次選考で「作品選考」を実施している企業が多くあります。
作品選考は、転職者(経験者)だけではなく、学生(新卒者)においても同様で、作品(ポートフォリオ)から「制作能力」や「制作経験」を評価しています。
「制作能力」は、即戦力または即戦力に近い能力を有しているかを判断しています。
「制作経験」は、制作能力の判断材料でもありますが、「フォトリアル系」「アニメ調」など会社の仕事の傾向に合っているか(合わせることができるか)を判断しています。
このことから、企業は作品選考で「実力を示す作品」「好きなジャンルやテイストを示す作品」または「会社の仕事の傾向に合わせられることを示す作品」を期待しています。

学生の作品制作事情

学生はどのように作品を制作しているのでしょうか?
多くの学生は、授業(制作実習)の中で課題として作品を制作していますが、中には授業外の取組みで自主的に作品を制作している学生もいるでしょう。
また、個人制作やグループ制作も、課題として指示されているケースが多くあり、グループ制作ではグループのメンバーが指定されているケースもあるでしょう。
企業にとっては、学生の自主性に期待する面もありますが、完成度やクオリティーの高い作品があり、個人制作とグループ制作の両方の作品があれば、特別に問題はないでしょう。

学生の制作環境

多くのCGプロダクションやゲーム会社では、「出力のクオリティー」や「制作作業の効率化」などの理由から、Mayaや3ds Maxなどのオートデスク製品を制作環境として採用しています。
一方で、CGを学べる多くの学校では、企業と同じく「出力のクオリティー」や「制作作業の効率化」、その他で学生の就職を考慮するなど、CGを「効率的・効果的」に学べるという理由から、オートデスク製品を実習環境として採用しています。
学生の中には、学校(学科)の実習環境を進学時の選択条件にしている人もいるようですが、総合的に考えて、オートデスク製品を実習環境に採用している学校を進学時の選択条件にしているのであれば正解だと言えるでしょう。
また、オートデスク製品は、学生であれば自宅のPCにも無償でインストールして使用することができるので、作品制作を充実させる環境だと言えるでしょう。

オートデスク製品の学生向け無償版について

オートデスク製品の学生向け無償版

オートデスク製品は、学生であれば自宅のPCにも無償でインストールして使用することができる。

「CGを学ぶ」上で重要なこと

学生が「CGを学ぶ」上で重要なことは「目標を持って作品を制作する」ことです。
また、「目標を更新して作品を制作し続ける」ことで、それぞれの成長度合いが変わってきます。
学生は、「ツールの使い方を学ぶこと」が当初の目標であり、「課題の作品を制作すること」が次の目標になり、次には「新しい技術」や「魅力的な表現」を目標にして作品を制作するようになっているのではないでしょうか。
また、学生にとっては、「就職する」という大きな目標もあり、「就職するための作品」「就職活動用の作品」を目標に作品を制作するのではないでしょうか。
CGプロダクションやゲーム会社などの制作現場でも、CGの技術が日々進歩していることから、映像制作の「目標」が日々変化して制作を続けています。
学生の皆さんには、「CGを学ぶ」上で、日々進歩するCGの技術を追い求め、目標を日々更新し、作品を制作し続けてほしいと思っています。

生山 浩

生山 浩

株式会社アライアンス 代表取締役

日本電子専門学校に24年間在職し、ゲーム分野の学科を設立し、同分野の学科長、学部長を経て、教育部長、就職部長、副校長を歴任。2014年の退職後、現在の(株)アライアンスを設立。現在は、ゲーム企業などでの採用コンサルを主な事業としている他、地方の専門学校で実施している就職セミナーは好評いただいています。
http://www.allianceinc.co.jp/

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