トレンド&テクノロジー / PERCH長尾の知っ得!デザインビズ必読ポイント!
第23回:プレゼン力で売上げが上がる?

更新日 2011.04.19

こんにちは、パーチ長尾です。

これまでに広告業界のクリエイターのクリエイティブ力の秘密についてお話ししてきましたが、美的感性以外にも重視されているポイントがたくさんありました。
その中でも一流のクリエイターに欠かせない物が【コミュニケーション力】です。打合せや制作時の提案など、お客様とのコミュニケーションの良し悪しが、制作の質と顧客満足度に大きな影響を与えています


新規受注はプレゼンで決まる

そんな広告業界では、制作の受注は「競合プレゼンテーション」で決められることが多いですね。競合でなくてもプレゼンテーションをお客様(広告業界ではクライアントと言います)に行って受注となります。もちろんプレゼン無しで決まる仕事もありますが、ほとんどの場合は大なり小なりプレゼンを行っています。

初めての案件(新しい広告制作)や、重要な案件、初めてのクライアント、などには必ずプレゼンを行うので、1年のうちでかなりの回数をこなすことになります。

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図1 「プレゼンテーションが行われる主なシーン」
それぞれの会社やフリークリエイターが自分のクライアントへプレゼンテーションを行って仕事を受注する。

このように頻繁に行われるプレゼンですが、もし失敗すると受注できないので、売上げに直結する、重要な過程となっています。そのため一流の制作会社やクリエイターの条件に、制作力はもちろんプレゼン力(コミュニケーション力の一種)が必要となるんですね。


見積・請求額もプレゼンで決まる

新規案件でのプレゼンは、まさに命運が掛かる重要な要素ですが、更に見積・請求額もプレゼンで決まっていきます。

自分に置き換えて考えてみてください、
「高いお金を払うときはどんな心理状態ですか?」

ほとんどの方は、「自分が高い価値を感じる物に高いお金を払う」のではないでしょうか。つまり、価値に応じただけお金を払うわけです。

制作者の価値は制作物に起因しますが、同じ物を作ってもこれまでの実績やブランド、制作途中のコミュニケーションの良し悪しでずいぶんと値段が変わってしまいます。広告業界では、優れたクリエイターとして評判の方や、大きな広告主の仕事をこなす方は、高いギャランティーを得ています。これはどんな業界でも、普段私たちが購入する製品でも同じことが言えると思います。

そこで、プレゼンや制作途中のコミュニケーションを改善するだけで、見積・請求額が上昇します。これは制作物や会社(またはクリエイター)の価値が正当に、または高く伝えることができるためだと考えられます。

逆に自分の価値や制作物に支払われる対価が低いと思われる場合は、プレゼンとコミュニケーションがうまくいっていないために、マイナスのイメージを与えてしまっていると考えられます。

このように、印象によって現実の価値が増えたり減ったりするのは、人間の心理では常に行われている普通の現象です。
これを心理学では、「ステレオタイプ」と呼んでいます。思い込みと同じような意味で、人の頭に入ってくるたくさんの情報(5感を通じて入ってくる情報)を効率よく処理するために、「ライオン=怖い」「車=危ない」というように考えなくても即座に判断する必要から生まれたと考えられています。ちなみに悪い意味の思い込みは特別に「偏見」と呼ばれています。

プレゼンが売上げに影響することに気づいて改善を行っている会社では、プレゼンテーション力の向上や、誰でもコミュニケーション力を上げられる制作手順を開発しています。効果は、徐々に売上げが向上しています。フリークリエイターさんの例でも同様で、売上げが向上しています。

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図2 「プレゼン・コミュニケーションが売上げを高める」
売上げは【制作物の価値】+【プレゼン・コミュニケーションの価値】で決まる。


プレゼンは皆同じ

今回は、広告業界の制作会社側から見たプレゼンの効果を見てきましたが、プレゼンの効果はどの業界でも職種でも同じであることがわかります。私たちパーチが行っているプレゼンター育成プログラムも基本は同じで、制作会社の営業マン・ クリエイター、一般企業の営業職・開発者・経営者、学生、と職種に応じて内容を最適化しています。その効果は業種に関係なく、同じように出てきます。

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図3 「基本は同じ」
制作・営業・経営は全て人と人のコミュニケーションで成り立っているので、基本的な考え方と技術は同じで、応用面で変化する。


プレゼンは、「こちら側の考えや価値を正しく伝える表現技術」なので、正しい技術を身につけることは社会人として必須だと思います。挨拶や名刺交換のマナーと同じくらいに常識化すると、自分の価値と仕事の価値が適切に評価されて、人生が楽しくなるのかもしれませんね。

それではまた。



・本連載(第12回~第16回)でもお話ししていた「3DCGのためのカラーマネジメント」について、専門的な情報を発信することになりました。具体的な設定方法等も分かりやすく解説していきますので、ご期待ください。

CGWORLD.JP「CG de カラマネ!」 http://cgworld.jp/regular/cg-cms/

・「パーチ長尾のブログ」とfacebookを始めました。クリエイティブやビジネスの抽斗になりそうな情報について、自由に書いていきます。

パーチ長尾のブログ http://ameblo.jp/perch-com/
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更新日 2011.04.19
著者プロフィール
長尾 健作
長尾 健作
株式会社パーチ
大手制作会社での、デジタル化の推進、ビジュアライゼーション事業の起ち上げを担当。ビジュアライゼーション事業の起ち上げでは、営業戦略立案、人材戦略立案/組織作り/人材教育、サービス開発、技術開発、設備計画の立案など事業起ち上げに必要な全て行程の責任者として参画。独立後はビジュアライゼーション事業を起ち上げる、または拡大をされる企業様のサポートを行うコンサルティングサービスを提供。また、これまで経験から問題が起りやすい点や必要となる教育内容を解決するセミナーや、ツールを開発しています。
HP:www.perch-up.jp/

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