デジタル・ガーデン　
本社ビルを増床しFlame 編集室×2室を増設
Autodesk Flame編集室は計13室、国内最大級に

2015.10.30

Flame
映画・TV

（株）デジタル・ガーデン（DGI）はこのほど、東京・広尾の本社（広尾SKビル）を増床し、Autodesk Flameを導入したオンライン編集室×2室の増設や、Digital Shooting Divisionの新設を行った。今回の増床により同社のポストプロダクション機能はDIGITAL GARDEN PLAZAとの2拠点を合わせて、Autodesk Flame編集室（オンライン編集室）×13室、グレーディングルーム×2室、オフライン編集室×6室、Audio Suite×3室およびSound Design Studio、「VCD Dept.」「Digital Shooting Division」という構成となった。

本社ビル（広尾SKビル）のFlame編集室

Flame編集室「Bay-206」「Bay-207」オープン

Autodesk Flame編集室の増設は、本社機能のある広尾SKビルの増床により行われたもの。同ビルは、地上7階／地下1階建ての"高層棟"と地上2階／地下1階建ての"低層棟"で構成されており、同社はこれまで高層棟の3階1フロア（約180坪）と2階一部（約120坪）でポストプロダクション業務を展開していた。今回、2階の約42坪を増床して1フロア全てを使用するとともに、低層棟の2階1フロア（約55坪）も増床した。高層棟の増床分にはAutodesk Flame編集室のほか、Digital Shooting Divisionを開設している。

Autodesk Flame編集室の「Bay-206」「Bay-207」は、他のオンライン／オフライン編集室と同様に広いスペースを有し、外光の入る明るく居住性の高い編集室となっている。Bay-206は木や石などの自然素材を内装に使用しロッジのような"山の隠れ家"をコンセプトとした一方、Bay-207は白・水色を基調に海辺のリゾートをイメージした"海の隠れ家"をコンセプトに設計されているという。

今回の増床で新設したAutodesk Flame 編集室の「Bay-206」と「Bay-207」。これにより同社のFlame編集室は計13室となった

CM編集にFlameのレスポンスと対応力が必須

同社のオンライン編集室は全てAutodesk Flameで運用するとともに、本社／DIGITAL GARDEN PLAZAを合わせ計13室となった。Autodesk Flame編集室×13室の運用は、国内で最大規模となる。

取締役の島崎裕嗣氏は〈デジタル・ガーデンは、1998年に品川区大崎でFlame編集室×1室とCGルームでオープンしました。2006年には現在の本社ビルへの移転、2010年のフロア増床、2013年には新拠点・DIGITAL GARDEN PLAZAのオープンと、Flame編集室の増設とともに機能の拡充を続けてきました。CMをメインとするポストプロダクションとして、そのレスポンスの早さが評価され続けたことがFlame編集室×13室という結果なのだと考えています。CM編集の現場はまさに"ライブ"であり、クライアントからのオーダーをエディターがくみ取って、どう具現化していくかです。より緻密でシビアなオーダーが増えている現場で、Flameのレスポンスと対応力は必須だと考えています〉とする。さらにFlame AssistやFlareのリリース等を背景に〈これまでハイエンドシステムは若手スタッフにとって、なかなか触れる機会が少なかったはずです。アシスタントクラスのエディター／コンポジターが作品に携われる機会が増加していることも歓迎しています〉としている。

また、VCD Dept.との連携もポイントという。〈CGと実写が複雑に交錯するVFX制作においては、クオリティの向上とともに効率の良い制作の実現のためにシーンリニアワークフローの採用が効果的です。CGI/コンポジットそれぞれのアーティストが、Autodeskの共通カラーパイプライン／シーンリニアワークフローを活用することで、制作環境を向上させていきたいと考えています〉（島崎氏）。